2019/10/30子どものお口の中ってどうなっているの?~0歳から3歳~
今回は、子どものお口の中や歯についてお話します!
どこの歯がいつ生えてくるか、いつ永久歯になるのか等、お子様のお口の中や歯について日々ご質問をいただきます。
そこで!子ども大好きな私、菅原から、お口の中の成長についてや注意点を年齢別にご紹介していきます!
【0~3歳】
★口腔内の状態(0〜8カ月)
●口腔内の発育状態
はじめに下の前歯(約生後6~7カ月頃)、次に上の前歯(生後9~10カ月)の順に乳歯が生えてきます。
それまでの間は、おっぱいを吸う吸啜運動に適したお口です。左から上顎のくぼみ、外側の膨らみ、前方の空隙があります。
哺乳にかかわる反応としては、以下の反射があります。
① 探索反射…新生児の唇周辺の皮膚に触ると、それを吸おうとして顔や口唇をその方向へ向けようとする
② 口唇反射…口唇に加えられた刺激に対して、上下の口唇を丸めて前方に突き出すようにし、乳首を唇でとらえるような形で閉じる
③ 吸啜反射…新生児の口に指を入れると、強く乳を吸う動作をする
④ 咬反射 …下の臼歯相当部の歯肉を刺激すると、口を閉じて咬み込む
⑤ 舌挺出反射…乳首や指のような突起物以外の固形物を口に入れると、舌で排出しようとする
これらの反射は、いずれも生後7カ月頃までには消失します。
●心身の発育状態
対人関係については、
生後2カ月であやすと笑うようになる、
生後3カ月以降に母親あるいは世話をする人の顔を識別する、
生後5~6カ月で人の顔の表情を理解する、
生後8カ月以降に人見知りが現れる
といわれています。
哺乳にかかわる反射による舌や口唇などの動きが少なくなってきたら、離乳を開始する時期です。
●歯磨き
赤ちゃんの歯磨きの目的は、歯ブラシの毛に慣れることからです!
離乳食が始まる6~8カ月頃、歯ブラシを見せると、手にして口にくわえることがあります。自分で口の中に入れてその感触を確かめ、慣れていきます。0歳代の歯磨きはこれで充分です。汚れは、ガーゼで拭うだけで問題ありません。
歯ブラシをしゃぶることも、離乳食のたびに必ずやらなければならないことではありません。赤ちゃんが興味を示した時にやってみましょう。
歯ブラシはナイロン毛のものを選ぶと、やがて歯磨きするようになったときに赤ちゃんが歯ブラシを受け入れやすくなります。
私たち大人は、転んで口やのどを傷つけたりしないように、子どもが歯ブラシを持っている間は見守りましょう。そして、とにかく褒めることです!やさしく楽しく声をかけてあげることで、歯ブラシに慣れ親しむことができるようになってきます。
★口腔内の状態(9カ月~1歳6カ月)
●口腔内の発育状態
この時期になると奥歯も生えてくる時期です。乳歯の生えてくる時期も体の成長と同じように個体差があり、3~4カ月程の差であれば異常とはいえません。
●心身の発育状態
言語は、3~4カ月の喃語(「あー、うー」等の言葉にならない発声)から始まり、1歳~1歳半になると一語文(「ママ」、「だっこ」等)で自分の欲求を言葉で伝えはじめます。
離乳食については、口の中へ詰め込みすぎたり、食べこぼしをしながら、一口量を覚えます。そして、手づかみが上手になるとともに、食具を使った食べる動きを覚えます。
●歯磨き
食べたら磨く習慣をつけましょう。わざわざ洗面所に行って歯ブラシを持たせるのではなく、離乳食のそばに歯ブラシを置いておくと楽です。そして、食べ終わったら「ごちそうさまでした。食べたら歯を磨こうね」と声をかけて歯ブラシを持たせてみてください。遊んでしまっても構いません。子どもが歯ブラシを口に入れたら「歯磨き上手だね」とすぐに褒めてあげてください。