2022/12/01矯正で痛くなる理由とは?食べ物を食べれない、噛めない時の対処法!
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士の高岡です。
今回は矯正の痛みについて!
矯正治療は痛いという噂もちらほらありますよね…
矯正治療をやってみたいけど、痛みがあることに抵抗感がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は矯正治療の痛みの原因とその対処法をお伝えします。
私の実体験も含まれておりますので、ぜひご参考にしてみてくださいね!
■矯正が痛くなる原因
矯正治療では痛みが伴うということは事実です!
ただ痛みの種類は色々あります…
そもそも矯正治療の痛みの原因は何なのでしょうか…?
◇歯を矯正したい方向に圧力をかけている
まず、痛みの原因として挙げられるのは、歯に圧力がかかることによる痛みです。
矯正治療では、歯を動かすことによって歯並びを良くしていくため、歯一本一本に圧力が加わります。
特に、ワイヤー矯正の装置を装着したときや、マウスピース矯正を交換したばかりのときは歯が動き始め、痛みが伴います。
歯は歯槽骨という骨で支えられており、矯正治療で動かしたい方向に力をかけると、骨が吸収され歯が動きます。骨が吸収される時に、痛みの原因となる物質を放出するため、痛みを伴うのです。
この痛みは食事などで物を噛んだ時に感じます。
痛み方のイメージは、歯が浮いたような鈍い痛みです。
私自身もワイヤー矯正の装置をつけ始めた時は、痛みがあり、上下の歯と歯が噛み合わさる度に痛みを感じていました。
そのため、食事はあまり噛まなくても食べられる軟らかいものを中心に食べていました。
ただ、この痛みの感じ方には個人差があります。
同じ力で歯を引っ張っても全く痛くなかったという方もいらっしゃれば、我慢できるくらいの痛みだったという方もいらっしゃれば、痛くてずっと痛み止めを服用していた…という方もいらっしゃいます。
◇装置が口内でぶつかる
続いての痛みの原因は矯正装置がお口の中でぶつかることによる痛みです。
矯正器具が当たることによる痛みは、多くの場合、ワイヤーとブラケットを使うワイヤー矯正で起こります。
ワイヤー矯正では、歯の表面に矯正器具を装着するため、口の内側や舌に接触することで、口内炎ができやすいです。
吹奏楽で楽器を演奏する場合、唇にあたって痛みを感じたり、またスポーツでボールなどが口に当たると唇や粘膜が傷つく可能性もあり、矯正治療中は注意して過ごすようにしましょう。
矯正治療中、ワイヤーを強く締めることで装置が外れたり、歯が移動することで、ワイヤーが緩んで外れてしまうこともあります。そうした際には、外れた金具やワイヤーでお口をケガしないよう、早めに歯科医院で処置を受けるようにしましょう。
実際に、私も装置を着け始めた1〜2ヶ月は口内炎が止まりませんでした…お口の中の粘膜が慣れてくると口内炎は徐々に出来にくくなるのでご安心ください!
ただ、歯の位置が変わってきて、今まで装置が当たらなかったところに当たるようになってくると、新たに口内炎ができることもあります。
貼り薬や塗り薬を使いながら何とか頑張りました(涙)
◇プロスタグランジンの発生
矯正治療により歯に圧力がかかっている場合、痛み物質が発生し、それによって痛みを感じてしまいます。
歯の根と骨の間には歯根膜という膜があります。その歯根膜には歯根膜繊維や血管というように様々な細胞が存在しています。
歯にある大きさ以上の力を加えることで、歯を隔てて歯根膜の組織が圧迫される側と牽引される側に分かれます。
この圧迫側では、歯根膜の中に存在する血管が圧迫され、血流障害が起こり、プロスタグランジンやブラジキニンなどといった炎症に関連した化学物質が出現します。
頭痛や生理痛などもこのプロスタグランジンが関与しています。
プロスタグランジンの作用によって「痛み、熱、腫れ」などの症状が引き起こり、ブラジキニンは生体内で最も強い発痛物質とよばれ、神経を興奮させることにより痛みを発生させます。
このように、矯正治療で歯を動かすためにはこの炎症反応がどうしても起こってしまいます。
ただ、痛みが起こることは体の適正な反応です。どうしても最初のうちはこの痛みを強く感じるかと思います。慣れてくると痛みも和らいできますので、市販の鎮痛剤を飲みながら、痛みと付き合っていきましょう…!
■矯正が痛いと感じる期間
ここまで矯正治療の痛みの種類をお伝えしましたが、それぞれの痛みは一体どのくらい続くのでしょうか…。
◇口内炎ができた時
ここまでで述べたように、矯正装置が当たることにより、口内炎ができてしまうことがあります。
口内炎ができてしまった場合は、基本的に3~4日までが痛みのピークです。1週間もすれば自然に治ることが多いでしょう。
ただ、口内炎が一個治っても、また違う場所にできて…ということもあります。歯医者さんで貼り薬や塗り薬を処方してもらうことも可能です。あまりにも辛い時は歯医者さんにぜひご相談ください。
◇矯正器具をつけた時
矯正器具をついたことに対しての違和感や口の中の粘膜に当たって痛みを感じることもありますが、その場合も2〜3日で慣れます。
ワイヤー矯正の場合は、装置に付けるようのワックス(蝋)をもらえることもあります。装置にワックスをつけることにより、装置が直接粘膜に当たるのを防ぐことができます。
◇歯が矯正器具によって変化している時
歯を矯正したい方向に動かす時は、歯が動くことによる痛みを感じる人は多いです。
個人差はありますが、痛みのピークは1〜2日程度で、ワイヤー矯正は3〜7日、マウスピース矯正は3日程痛みが続きます。
この痛みは、どうしても防ぐことができません…。徐々に慣れて痛みは減りますのでご安心ください。
■食べ物を食べれない、噛めない時はどうする?
歯が動く時の痛みや口内炎の痛みがあると、お食事をするのも辛かったり、気を使ったりします。
そのような時はどのような物を食べたら良いのでしょうか。
◇軟らかいものを食べることを意識する
痛みを感じる時はできるだけ軟らかいものを食べることで、歯を使う負担も少なくなり、痛みも軽減できます。
お米はおかゆ、リゾットにして、野菜類や卵を入れるようにすると栄養バランスも整えやすくなります。牛乳や豆乳も入れるとさらに栄養価がアップします。
また、やわらかいうどんややわらかいパン類からも炭水化物を摂ることができます。
また、口内炎を治すのには、たんぱく質も必要です。卵やひき肉、魚をほぐしたもの、豆腐などは調理して軟らかくできます。あんかけなどにすると痛みがあっても食べやすいです。
◇一口大にしてから食べるようにする
パンや果物などかじって食べるようなものも最初は食べるのに痛みを感じやすいです。
一口大に切ってから食べると食べやすくなります。
噛む時に力がかかると矯正装置が外れてしまうこともあります。できるだけ細かくしてから食べると、矯正装置が外れるのを防ぐことができます。
◇口内炎予防となる食べ物を食べる
口内炎予防にはビタミンB群とたんぱく質を摂ることがお勧めです。
ビタミンB群はお肉やお魚、卵、野菜や果物などから摂ることができます。
たんぱく質は、お肉やお魚、卵の他に大豆製品や乳製品からも摂ることができます。
繊維質な食材 (葉物野菜やきのこ類など) は装置に絡まりやすいですが、そのような食材は軟らかく煮たり、スープやポタージュにしたり、野菜と果物でジュースにしたりすると食べやすいでしょう。
■矯正しているときに食べても痛くない食べ物は?
それでは矯正治療中に痛みを感じている時は、具体的に何を食べたらよいでしょうか。
歯に痛みを感じている時は、軟らかい物を食べることをお勧めしますが、そうなるとおかゆやうどんなど炭水化物に偏りがちです。必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しないよう食材の選び方や調理法がポイントとなります!
◇卵料理
卵はビタミンC以外の栄養素がすべて含まれている優れものです!しかも良質なたんぱく質でもあり、調理法にバリエーションがあるため、飽きにくい食材です。
ゆで卵、厚焼き玉子、だし巻き玉子、スクランブルエッグ、オムレツ、ポーチドエッグ、生卵、プリンなど、様々な調理法で取り入れてみてください。
◇おかゆ・リゾット
おかゆやリゾットにする際には、具材を入れて軟らかく煮ることを意識しましょう!
野菜類やきのこ、しらす、梅、トマト缶、チーズ、牛乳、豆乳などを入れることで味も一辺倒になりにくくなります。
◇魚をほぐしたもの
魚はほぐすとあまり歯を使わなくても食べることができます。鮭や白身魚がオススメです。
魚の缶詰を使うことで、骨が軟らかくカルシウムも豊富に摂ることができます。
あんかけや煮付けにすると食べやすいです。
また、たくさん普及し始めている介護食品も意外と美味しく、バリエーションが豊かです。スーパーやドラッグストアなどでも購入できますし、ネット通販で注文することもできます。
ぜひお試しください。
■まとめ
今回は、矯正治療中の痛みとその原因、対処法をお伝えしました。
私自身も矯正を始めた時は、歯が動く痛みもたくさんの口内炎も経験しました…。最初は、食事の時間が憂鬱でしたが、食べ物を工夫することで色んな物を食べられるようになり、気づけば最初の辛さも忘れていました!
痛みはいつまでも続くのではなく、数日〜1,2ヶ月乗り越えれば軽減していきます。
きれいな歯並びを目指して、痛みに対する工夫もしながら美味しく食事をとってくださいね!