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2019/07/25口臭が気になる?

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん!

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院、

歯科医師の米長です。

 

 

旧友に久しぶりに会うと歯科の相談を受けます。

 

「歯がしみるんだけど、むし歯かな?」

「歯周病って何歳からなるの?」

「顎が痛いんだけど・・・」

「親知らずが・・・」

 

こんな相談の中で意外と多いのが

「私、口臭あるかな・・・?」

というもの。

 

そこで今回は口臭について書いていきます。

 

①   口臭の原因は?

口臭の8割は口の中に原因があり

その中でも6割は舌の上に見られる舌苔(ぜったい)から発生しています。

舌苔は舌の汚れのことで、食べかすや粘膜の垢、細菌、細菌の代謝産物でできています。

この舌苔が減ることで口臭が減ることが知られています。

 

そして、口から発生している口臭の原因物質は揮発性硫黄化合物と言われるものです。

特に硫化水素とメチルメルカプタンが口臭の原因です。

 

口の中には細菌がいます。

食べかすや粘膜の垢は、細菌に代謝されることで揮発性硫黄化合物である

硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドに変化します。

特に、むし歯や歯周病がある場合、細菌が増殖している状態にあります。

特に歯周病がある場合、歯周病によって粘膜の垢が増えます。

歯周病が進行している場合は歯周ポケットと細菌が増えます。

歯周病によって細菌の住処ができるためです。

歯周病がある場合、特に進行した歯周病では揮発性硫黄化合物である、硫化水素とメチルメルカプタンは倍増します。

 

②   口臭のニオイは?

口臭とは、他人が不快に感じる悪臭とされています。

特に口に原因がある揮発性硫黄化合物は特徴的な口臭がします。

硫化水素は腐った卵のニオイ、メチルメルカプタンは野菜が腐ったニオイ と言われています。

硫化水素とメチルメルカプタンに加えて、ジメチルサルファイドという揮発性硫黄化合物もあり

ジメチルサルファイドはドブのニオイと言われています。

この3種類が混ざって口が原因の口臭は発生します。

 

③   どれくらいのニオイ?

口臭を意識してもなかなか相談できないのは、自分の口臭を自覚しにくいことにあります。

更に口臭は、指摘しにくい、されにくいこともあり

口臭がある気がするが、はっきりしない事も原因になります。

 

自分ではとても気になるが口臭はしない

自分では気にならないけど口臭が強い

 

など、ニオイは感覚なので感じ方が人それぞれで口臭か分からないことも。

 

口臭が強い人は、電車の車両に一人いると端と端でもニオイを感じます。

歯科医師の間で、「タクシーに乗ったがニオイに我慢できなくて、名刺を渡した」

と冗談で話すこともあります。

 

④   その他に口臭の原因は?

口臭の殆どが口の中に原因がありますが、身体の病気や状態が原因になることもあります。

感染症や肝臓病、糖尿病、癌などが疑われることがあります。

身体のサインとして口臭を感じたら異変がないか気にかけてみましょう。

 

⑤   口臭がする時としない時

朝起きた時にニオイを感じる という相談も多いです。

口臭は乾燥によって強くなります。

口の中が乾いて粘膜の垢が多くなり、また唾液による自浄作用が減るためです。

口が乾燥すると細菌が増えて口臭の原因になります。

 

寝る前に歯磨きを忘れたり、寝ている間に口呼吸をしていたり、寝る前にお酒を飲んだりすると

寝起きの口臭につながります。

 

同じ原因で、緊張している時やたくさんしゃべった時には口臭が強くなります。

仕事でしゃべる機会が多い方は特に乾燥しやすくなる為、口臭が生じやすいです。

 

また、口腔乾燥症や口腔機能が低下した方も口臭がしやすいです。

舌は食事の時によく動き、食べ物でも洗い流されます。

舌の動きが悪くなったり、歯が悪く固いものが食べられなくなったり、

咀嚼回数が減ることで舌苔も減少します。

口臭を感じたら口の中の変化のサインかもしれません。

 

ご家族に口臭があれば教えてあげてください。

口や体の変化が口臭というサインを出しているかもしれません。

 

 

〇ここまでの まとめ〇

ニオイの原因は揮発性硫黄化合物である、硫化水素とメチルメルカプタン、ジメチルサルファイド。

舌にできた舌苔が揮発性化合物が発生する主な場所

細菌が増えることで、揮発性化合物である硫化水素とメチルメルカプタンが特に増加する。

特に歯周病では硫化水素とメチルメルカプタンが増え、口臭は強くなる。

硫化水素は卵が腐ったニオイ、メチルメルカプタンは野菜の腐ったニオイがする。

口臭は他人からすればすごく強くても、本人にはわからないことがある。

その逆に自分では口臭を感じるけど、人にはわからないことも。

口臭が身体の出すサインのことも。体の病気が原因の口臭もある。

口臭は一日の中でも強さが変化する。

 

 

 

では、どうすれば口臭を減らせるのでしょう。

 

①   原因が細菌にあるので、細菌を減らすことが第一です。

つまり、歯ブラシを使った歯磨きと歯間ブラシやフロスを使った掃除です。

また舌苔を取り除くタンクリーナーを使うのも効果的です。

舌苔を直接掃除することでニオイの発生源を取り除きます。

また歯のお掃除がうまく出来てくると、口の中の細菌が全体的に減り、舌苔も減少していくことがあります。

 

②   歯科治療、特に歯周病の治療は効果的です。

歯周病の治療では歯周ポケットを減らすことが目標です。

歯周ポケットが減ることで細菌の住処が減ります。

また粘膜の炎症が減ることで粘膜の垢が減ります。

歯周病の治療の結果、細菌が減り、粘膜の垢も減る事で揮発性硫黄化合物は減少していきます。

細菌の数を減らすためには、歯周病の治療、むし歯の治療、親知らずの抜歯、矯正治療などが効果的です。

 

③   効果的な歯磨き粉やうがい薬を使う

歯ブラシをサポートしてくれる歯磨き粉やうがい薬も効果的です。

自分に合った歯磨き粉やうがい薬を担当の歯科医師や歯科衛生士に聞いてみましょう。

歯磨き粉を変えたら口臭が気にならなくなったという方も意外と多いです。

 

④   こまめな給水やうがい

特に夏場は汗をかき冷房で乾燥しやすいです。

口臭が強くなりやすい季節と言えるかもしれません。

毎食後の歯磨きに加えてしっかりとした水分補給も心がけましょう。

 

 

いかがでしたでしょうか。

口臭を感じたら、歯科医師や歯科衛生士に相談してみましょう。


殆どが治療によって改善します。