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2024/12/05口腔機能低下症と診断されたら?自宅でできる対策を歯科管理栄養士がご紹介!〜前編〜

皆様こんにちは!

横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。


今回は口腔機能低下症について!

近年、加齢によりお口の筋肉が低下してしまう口腔機能低下症という症状が注目されています。お口周りにはたくさんの筋肉があり、その筋肉の筋力が低下してしまうことにより、咬む力や飲み込む力などの食べる力や発音する力も衰えてしまいます。

逆にいうと筋力の低下を防ぐ“筋トレ”をすれば、食べる力や発音する力の低下を防いだり、低下を緩やかにすることができます。

これらの筋力は一気に下がってしまうのではなく、徐々に弱くなっていってしまうため、自分では低下をし始めたことを気づくのが難しいのが現実です。

そのため、一刻も早く口腔機能低下症に気付いて対策できるよう、歯科医院で検査をすることができます!

今回は、もしも歯科医院で口腔機能低下症が判明した場合、どのように対策をしたら良いのかを詳しく解説します!

口腔機能低下症と診断されたら?自宅でできる対策を歯科管理栄養士がご紹介!〜前編〜

■口腔機能低下症とは

口腔機能低下症は、上記でも説明しましたが、加齢や疾患や障害など様々な要因によって、口腔の機能が複合的に低下している疾患のことをいいます。


何か一つの機能ではなく、“複合的である”ということがポイントです。お口の中の機能はとても複雑で様々な要素を持っています。

お口の持つ要素は大きく分けて以下の7つです。


*口腔衛生状態(舌の汚れ)

*口腔乾燥(唾液の量)

*咬む力

*舌口唇運動機能(滑舌など)

*舌圧

*咀嚼機能

*嚥下機能


これらの機能低下を放置しておくと食べ物を噛んで飲み込むといった咀嚼や摂食嚥下の障害などを引き起こし、また、低栄養やフレイル、サルコペニアを進展させるなど、全身の健康の筋力が低下することにもつながり、歩行困難にも繋がりかねません。


そのため、口腔機能低下症は早めに予防するということが非常に重要な疾患です。ですが、残念ながらまだまだ認知度は高くありません。今後歯科医院で検査をしていくことが一般化してくることが望ましいとされています。



■口腔機能低下症の悪化を防ぐには?

それではここからはいよいよ口腔機能低下症の悪化を防ぐためのトレーニングや日常でできることをお伝えしていきます!


◆口腔衛生状態(舌の汚れ)

まずは口腔衛生状態についてです。

お口の中の衛生状態が悪化していると、口腔内に細菌が増殖し、舌に白い汚れ(=舌苔)がついていきます。この舌苔があることにより、口臭につながったり、むせて細菌が含まれた唾液が気管に入り、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあります。


よって、お口の中の衛生状態を保つには舌を綺麗にするのがポイントとなります!

歯科医院やドラッグストアで販売されている舌ブラシ(タンクリーナー)を使用し、舌ケアをしましょう。

舌の汚れは、歯ブラシで取ってしまうと歯ブラシが舌を傷付けてしまい、逆に汚れが溜まりやすくなってしまいます。

舌ブラシで1日一回、起床後だけで良いのでやさしくなでるように舌の汚れを取り除くようにしましょう。


また、入れ歯を使用している方は、入れ歯の汚れを落とすことも大切です。金具とプラスチックの繋ぎ目の部分は特に汚れが溜まりやすいので、義歯用のブラシを使用したら、定期的に入れ歯洗浄剤で洗うようにしましょう。

口腔機能低下症と診断されたら?自宅でできる対策を歯科管理栄養士がご紹介!〜前編〜

◆口腔乾燥(唾液の量)

続いて、唾液の量です。

唾液には様々な作用があります。

主にお口の中を洗い流してくれることにより、むし歯や歯周病、口臭の予防になったり、咀嚼や嚥下をしやすくしてくれたり、免疫力を保ったりといった機能があります。


唾液の材料は水分です。そのため、唾液量を増やすにはこまめに水分を取ることが大切です。

その時に注意してほしいのが、何で水分を取るか!です。

コーヒーや緑茶など、カフェインが多く含まれるものは利尿作用があるため、逆に水分を出してしまいます。

また糖分が入っているものはちょこちょこ飲むとむし歯になりかねません。

常時飲むものとしては…


・お水

・麦茶

・コーン茶

・ハトムギ茶

・黒豆茶

・そば茶

・ルイボスティー

・ハーブティー

などがお勧めです!


特にコーヒーが好きな方はお水では物足りない…ということもあるかと思います。味にクセのあるお茶類ならやみつきになる!という方もいらっしゃいます。飲んだことがないお茶があればこの機にノンカフェインティーにチャレンジしてみてください。

口腔機能低下症と診断されたら?自宅でできる対策を歯科管理栄養士がご紹介!〜前編〜

◆咬む力

続いては咬む力です。

咬む力は歯の本数に大きく影響します。

むし歯や歯周病を予防すること、また治療が必要であれば適切に治療をすることが大切です。


もしむし歯や歯周病で欠損している歯がある場合は、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療法で歯の本数を補いましょう。しかし、治療したらそれで終了ではなく、きちんとそれらを長く使える状態にメンテナンスすることが大切です。そのため、歯科医院での定期検診を受診するようにしましょう。


また、いくら歯が揃っていても使っていなければ意味がありません。

軟らかい調理法ばかりになってしまっていたり、小さく切りすぎて歯を使わなくても食べられるような料理ばかり食べていると、咬む力はどんどん衰えていきます。

咬める環境が整っている時から、しっかりと歯を使うために、噛みごたえのある野菜やお肉、魚介類、きのこ類を取り入れたり、具材を切る時にはあえて大きめに切ることで噛む回数を増やしたり、調理法もゆでたり、煮込むばかりではなく、揚げ料理や焼き料理もバランスよく取り入れるようにしましょう。



■まとめ

今回は口腔機能低下症と診断された場合の対策をまずは3つの項目についてお伝えしました!

まだまだ以下の4つの項目があります。

*舌口唇運動機能(滑舌など)

*舌圧

*咀嚼機能

*嚥下機能


これらは次回ご紹介していきます。

あわせてご覧ください。


うえの歯科医院では、口腔機能低下症の検査とその対策訓練を行なっております。食事を楽しむためにも全身の健康のためにも、早めの検査と対策を打つことが大切です。

ちょっとでももしかしたら…という症状がある場合はぜひお問い合わせください。


うえの歯科医院 診療案内

https://www.veritas-occ.jp/dental_service/