2024/07/18仮歯を入れるのにかかる値段は?前歯や奥歯で変わるのか
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。
今回は治療中の仮歯についてお伝えします。
根っこの治療中や、型取りしたものが入るまでの期間、歯が小さい状態や、歯がない状態のままなの…?と不安の方も多いかもしれません。また治療中の箇所が前歯であれば目立ちますし、奥歯であれば噛みづらいですよね。
このように治療中のところに本物の被せ物が入るまでの間に使用するのが仮歯です。
この仮歯を入れるにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。また仮歯の材質などについて詳しくお伝えしていきます。
■仮歯について
◇仮歯とは?
歯の仮歯とは、虫歯治療中や歯の被せ物を作るまでの間、一時的に装着する人工的な被せ物のことです。
専門用語では「テンポラリークラウン」、「TEK(テック)」などと呼ばれています。
素材は、レジンというプラスチック状の樹脂を材料に作られているのが一般的です。
その名の通り仮の歯なので、仮歯はセラミックなどのような強度がなく、やや粗い作りになっているので、汚れが付きやすく、長く装着すると着色や汚れが目立ってしまうという特徴があります。
◇仮歯の役割は?
このような歯の仮歯ですが、仮歯を入れる目的がいくつかあります。
仮歯の役割をみていきましょう。
・治療中の歯を保護する
・歯の移動を防ぐ
・噛み合わせを調整する
・見た目を改善する
・発音の改善
・食事のしやすさ
一つずつ詳しくみていきましょう。
・治療中の歯の保護: 虫歯で削った歯や、歯根治療中の歯を、外部刺激から保護します。特に神経が残っている歯の場合は、熱い食べ物や歯ブラシなどの刺激で痛みが出てしまうことがあります。
・歯の移動を防ぐ: スペースが存在すると歯は動いてきます。最終的なかぶせ物が出来上がるまでの間に歯が動いてしまわぬように仮歯を入れておきます。
・噛み合わせの調整: 最終的な被せ物を入れる前に、仮歯を使って噛み合わせを調整することで、より快適な仕上がりとなります。
・見た目の改善: 特に前歯の場合、仮歯によって見た目も自然に改善することができます。
・発音の改善: 仮歯によって、歯が抜けたことによる発音の問題を改善することができます。
・食事のしやすさ: 特に奥歯が欠損してしまうと食べにくくなってしまうため、仮歯を入れることで奥歯で食べ物を噛みやすくします。
■前歯や奥歯で違う?仮歯の値段の相場
仮歯の役割を理解すると、仮歯の必要性がよくわかりますが、気になるのはお値段ではないでしょうか。
仮歯の金額は歯科医院によっても差が大きく、セラミックの自費診療の場合では2,000円から10,000円の間くらいで仮歯を入れることができます。
◇仮歯治療に保険はきかない?
仮歯の金額は自費診療では医院により大きく金額が異なり1本2,000円から10,000円と幅がありますが、進行した虫歯などに保険診療で被せものをする場合には仮歯も保険診療で入れることになるといえます。
料金的には保険診療の場合には仮歯の料金は3割負担のため支払う金額が1本1,000円以内と安価です。
ただ保険診療の場合には審美性の高い仮歯にはできず、機能性を重視した仮歯を入れることになります。
保険診療の仮歯は、見た目の美しさよりも歯と歯の隙間が開いていることで周りの歯が隙間のほうへ寄ってしまうことを防止するための働きをすることが主な目的です。
自己負担の料金はかなり安くなっているのですが、審美性の低さから本物の歯に見えにくいような仮歯もあり、実際に仮歯を入れてみたら仮歯の色や形が周りの歯になじんでいないなど満足できないという方も多いようです。
自費診療の仮歯は噛み合わせを維持するだけでなく、周りの歯になじむ色や形になるように審美性の高いものが作られます。
本物の被せ物が入るまでの期間がそこまで長くなかったり、見た目的に気になる部位ではない場合は保険診療の仮歯でも十分かと思われます。
◇自費診療の仮歯治療は値段が高い?
自由診療で仮歯の装着をするとなると1本あたり3,000円以上かかることがほとんどです。あくまでも仮のものではあるため、一本3,000円以上となると、少々高いと感じる方も多いかと思います。
自由診療の仮歯装着の費用が高いのには、以下のような理由が考えられます。
・素材は審美性や耐久性の高いものを選んでいる
・技術料が含まれている
・医師が知識や技術を学ぶための費用が含まれている
保険診療に比べて費用がかかってしまいますが、自由診療というのは患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療となるため、手間や時間、技術を惜しみなく提供してもらえるというメリットがあります。
そのため、保険診療のものと比べると、自費診療の仮歯は費用が大きくかかります。
◇セラミックやインプラントの仮歯は高額になる?
インプラント治療の場合には土台を埋め込んだ場所の状態によっては仮歯を入れない場合もありますが、基本的になインプラントの仮歯の金額はセラミックの場合よりも高く、5,000円から20,000円位かかるといえます。
■インプラントの被せ物の値段の相場
ちなみにインプラント治療の場合、仮歯は上記と同じようにプラスチックの素材を使われることがほとんどですが、本物の被せ物には以下のような種類があります。
◇ジルコニアセラミック
ジルコニアという素材のみで作っている被せ物です。
費用:13〜20万円
ジルコニアセラミックは、次のような特徴を持ちます。
◎メリット
・高い強度と耐久性: 金属製の詰め物・被せ物と比べて、3~4倍の強度と耐久性を持っています。そのため、奥歯のような強い力がかかる場所にも使用できます。
・審美性: 天然の歯に近い色と質感を持つため、目立たずに治療することができます。
・生体適合性: 金属アレルギーのリスクがなく、歯ぐきの変色も起こりにくいので、体に優しい素材です。
・虫歯予防効果: プラークが付きにくいため、虫歯予防効果が期待できます。
◎デメリット
・費用が高い: 金属製の詰め物・被せ物と比べて、費用が高いです。
・色調: 天然の歯の色に合わせるのが難しい場合があります。
◇ハイブリッドセラミック
セラミックとプラスチックが混ざった材料で作られた被せ物です。
費用:8〜20万円
◎メリット
・審美性: 天然歯に近い色を出すことができ、審美性に優れています。
・強度: レジンよりも強度が高く、ある程度の咬合力にも耐えられます。ただ、歯ぎしりや食いしばりがある方は割れるリスクがあります。
・耐久性: 適切な管理をすれば、10年以上使用することができます。
・生体適合性: 金属アレルギーのリスクが少なく、体に優しい素材です。
◎デメリット
・経年劣化: プラスチックを使用している分、長期間使用していると、変色や劣化することがあります。
・オールセラミックより審美性が劣る: オールセラミックに比べると、透明感が劣り、やや人工的な質感になることがあります。
◇メタルボンド
金属の被せ物の周りにセラミックを焼き付けて作られた被せ物です。
費用:8〜20万円
◎メリット
・強度: 金属製の土台を使用しているため、非常に強度に優れています。奥歯のような強い力がかかる場所にも使用できます。
・審美性: セラミックを使用しているため、天然歯に近い色を出すことができ、審美性に優れています。ですが、経年劣化で際のセラミックが剥げたり、欠けたりすると、中の金属色が見えてしまうことがあります。
・耐久性: 適切な管理をすれば、10年以上使用することができます。
◎デメリット
・金属アレルギー: 金属を使用しているため、金属アレルギーのリスクがあります。
て歯ぐきの変色: 金属が溶け出すことで、歯ぐきが黒ずんでしまうことがあります。
・二次虫歯: 金属と歯の間の隙間から虫歯になりやすい。
・経年劣化: セラミックが剥がれることがあります。
■仮歯に関するQ&A
ここからは仮歯に関するよくある質問にお答えしていきます!
◇仮歯はすぐにできるのか?
歯を削って隙間ができてしまうと、仮歯はすぐに入れてもらえるのかとても気になるところです。
基本的に、虫歯などで歯を削って空間ができた部分にはその日のうちに仮歯を作って、装着してもらえます。
仮歯の素材として用いられている、プラスチック状の樹脂は柔らかくて加工しやすい特徴があります。
本来の被せものや人工歯は、歯型を採取後に歯科技工士によって精巧に作られるので完成までに時間がかかりますが、仮歯は、歯型をとって模型を用いる方法もありますが、そのまま仮歯の素材を歯の空間に入れて、調整しながら作る方法が一般的です。
仮歯の製作から装着完了までの時間は、仮歯の本数や部位によって違いはありますが、大体1本あたり30分から1時間位だとされています。
◇仮歯のまま1年過ごすことはあるのか?
基本的に仮歯を入れる期間は数ヶ月で完了しますが、歯茎が炎症を起こしてしまったり、顎の骨に問題がある場合には、仮歯のまま1年以上過ごすこともあります。
期間が長くなってしまう原因については、歯周病が主な原因とされています。
歯茎や顎の骨に問題がなければ、2~3ヶ月で仮歯を外して治療を完治させることが可能です。
◇仮歯を入れてくれない場合はあるのか?
奥歯の少数本のみ欠損している場合には、仮歯は作られないケースもありますが、基本的には見た目に支障が出る場所や噛み合わせに支障が出てしまう場合、仮歯は作られることがほとんどです。少なくとも前歯は余程の事情がない限りは、仮歯が作られますのでご安心ください。
■まとめ
今回は治療中の仮歯についてお伝えしました。見た目の印象や食事面などの機能性に関わる大切な歯だからこそ、治療中どうなってしまうのか不安な方も多いかと思います。そんな時に頼りになるのが仮歯です。仮歯の値段や対応方法は歯科医院によっても異なるため、事前によく確認しておくことが大切です。
うえの歯科医院では仮歯に関するご相談も承っております。何かお困りごとがございましたらご気軽にご相談ください!
うえの歯科医院 インプラント
https://www.veritas-implant.com/sp/
うえの歯科医院 むし歯治療
https://www.veritas-occ.jp/sp/dental_service/tooth_decay.html
【ブログ監修者】
医療法人VERITAS うえの歯科医院
理事長 上野友也
1993年 鶴見大学歯学部卒業
1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了
1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生
2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了
2002年 うえの歯科医院設立
2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立
2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了
2008年 JIADSペリオコース修了
2009年 JIADSエンドコース修了
2010年 JIADS補綴コース修了
2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了
2012年 ニューヨーク大学CDE在籍
• 所 属
国際インプラント学会(ICOI)会員
日本顎咬合学会会員
財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー
OSI会員
JIADS会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
鶴見大学歯学部附属病院共同診療医
済生会東部病院共同診療医
横浜労災病院共同診療医
日本歯周病学会
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
鶴見大学歯学部歯周病学講座