2023/06/01歯石が及ぼす悪影響とは?「歯石とりは意味がないのか?」を解説!
皆さんこんにちは!
医療法人VERITASうえの歯科医院
歯科医師の河合広暉と申します。
雨が多く肌寒い日々が続きますが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
本日は歯石の悪影響について
お話させていただこうと思います。
皆さんは歯石についてはご存知でしょうか?
歯石という言葉は知っていても
それが具体的に歯や口にどんな
悪影響を及ぼすかは、あまり
ご存知ないかもしれません。
今回は歯石とは一体どういったものなのか?
また歯石はどういった影響を及ぼすのかを
解説させていただきたいと思います。
●歯石とは?
まず歯石と歯垢の違いが非常に大事に
なるので先に解説致します!
・歯垢
→一言でいうと細菌の塊です。
食べかすや磨き残しなどが歯の表面に
付着し、そこから細菌が繁殖した白い
ネバネバした性状の塊です。
・歯石
→前述した歯垢が石灰化、固形化した
ものです。
実は歯石自体には病原性はないと
されていますが、歯石の表面は非常に
粗いため歯垢がどんどん付着していく
足場になってしまいます。
歯石には1gあたり10億〜100億の細菌
が存在しています。
歯垢と唾液のカルシウム成分が混ざり
固まったものなので歯ブラシでは
取り除けないです。
歯科医院での専用の器具を使った除去
が必要です。
歯石には2種類あります。
歯茎より上部に付着する縁上歯石と
歯茎の内側に付着する縁下歯石です。
●歯石が及ぼす悪影響とは?
①口臭悪化につながる
→歯垢や歯石がたまっている人で最も顕著に現 れる症状は口臭です。
歯周病の自覚症状がなくても他人から
口臭を指摘されることで歯周病に気づく
方も多いです。
歯石からさらに歯垢が付着し、細菌から
歯茎が炎症を起こし、腫れた歯茎の周りに
歯垢や歯茎からでる血液や滲出液によって
口臭が強まります。
さらに炎症が進むと膿が出てきて
かなり強い臭いが発生してきます。
②歯周病が悪化する
→最初に歯周病についてお話する必要が
あるため述べさせていただきます。
・歯周病とは?
→歯周病とは細菌の感染によって
引き起こされる炎症性疾患です。
歯の周りの歯茎が腫れたり、歯を支える
骨が溶けてしまう細菌感染症の
一種です。
歯と歯茎の境目の清掃が行き届かないと
歯石ができて、さらに歯垢も蓄積し
歯周病が進行してしまいます。
歯周病の悪化によって最終的には
膿がでたり、歯の揺れが強まって
しまい、抜歯するしかなくなって
しまいます。
③歯茎から出血しやすくなる
→歯石の影響により歯周病が進行します。
歯周病の進行による歯茎の炎症に伴う
影響として出血があります。
ブラッシングの度に出血してしまうという
ことはありませんか?
それはブラッシング圧が強過ぎる
可能性もありますが、それ以上に
歯周病の進行が考えられます。
歯周病が進行しているということは
清掃が不十分で歯石が作られている
可能性が高いです。
●「歯石とりには意味がない」と
言われる理由について
→歯石はいつの間にか痛みもなく溜まる
ものなので、治療の意味を感じない方も
多いようです。
また治療も一回で終わらないことが
多く何度も通院しなければいけない
割に治療後も歯石は溜まるので
面倒くさいと思う人も多いと思います。
歯石取りは歯周病治療のためには
必ず必要なため、意味がないということは
ないです。ただ本人の食習慣やブラッシング
方法を変えないと再び歯石が付着してしまう
ので歯石取りは取り除いた後が非常に
大切なんです。
それを踏まえた上で歯石取りによって
生じるデメリットについてご説明して
参ります。
①痛みを感じることがある
→歯石取りの際に痛みが出たり出血する
ことがあります。炎症を起こして
腫れてしまった歯肉はより一層
出血しやすくなっています。
ただし歯石を取り除いて歯磨きを
しっかり行うことで歯肉は
引き締まっていきますので
炎症の治まりと同時に痛みや出血
は少なくなっていくと考えられます。
②知覚過敏になる
→歯石を取り除くことで歯石に覆われていた
歯の象牙質の部分が露出し、歯がしみる
知覚過敏のような症状が知覚過敏のような
症状が出る場合があります。
③歯がスカスカになる
→歯石が多くついている方は歯肉の退縮
が起こっている場合も多く、歯石が
歯を支える接着剤のような役割に
なっていることがあります。
歯石を除去することで見た目も隙間が
空いたように見える場合がありますが、
その後のセルフケアで歯茎が引き締まれば
隙間が目立たなくなることもあります。
●適切な歯石取りとは?
→歯石取りの頻度は3〜6ヶ月に1回程度が
適切とされています。期間に幅があるのは
お口の状態によって歯石の形成速度も
大きく変わるからです。歯石の形成が
極端に早い人は2ヶ月に1回程度の頻度で
歯石を取ってもよいです。
定期検診やメンテナンスを受ける頻度
としても適切なため歯石取りと一緒に受ける ことをおすすめいたします。
うえの歯科医院では歯石に関わることを
サポートしているのでよろしければ
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