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2023/05/28ドライソケットから臭いがするのはなぜ?原因や対策についても解説します



皆さん、こんにちは!

医療法人VERITASうえの歯科医院

歯科医師の河合広暉と申します。

当院のブログを開いて下さり

ありがとうございます。

最近雨が続いたと思えば、暑い一日が

あったり皆さんは体調崩されて

いませんでしょうか?


本日はドライソケットの臭いについて

ご説明させていただこうと思います。


・そもそもドライソケットとは?

皆さんはまずドライソケットという言葉を

ご存じでしょうか?

ドライソケットとは、歯を抜いた後に

傷口が閉じきらず露出してしまっている

状態のことを指します。

つまり歯茎が治らず中が露出している状態

であり、主に激しい痛みと強い臭い

、出血が症状として伴います。

通常むし歯や親知らずの治療などで

歯を抜いた場合、2〜3日で痛みは

引いてくるのですが、それ以降痛みが残る場合はドライソケットが疑われます。

ドライソケットの判断としては


・抜歯した後の穴が大きく開いたまま

・4〜5日経っても痛みが残り、何もしなくても

 ズキズキ痛む

・歯を抜いた辺りから臭いがあるか

・傷口の色が白かったり黄色っぽくないか



●ドライソケットから臭いがする…その原因とは?


①ドライソケットに食べかすが溜まる

→1番の原因はドライソケットに食べかすやプラークが蓄積することで臭いが生じます。

抜歯後は抜歯窩という穴ができるのですが

、通常であればそこを血餅というかさぶた状の膜が覆いその中で血液が満たされることにより

組織や骨が再生していき治癒していきます。

ドライソケットは、この血餅という膜が

剥がれていることにより、傷口が保護されず

細菌感染が起き、痛みや出血を伴う良くない

状態です。

深い穴の奥に食べかすなどが入ってしまうと

中々取れず、時間が経つほど臭いが強くなり

口臭という形で変化が生まれてきます。

抜歯後の穴に溜まることが多いですが、

抜歯後の縫合した糸に溜まることによって

臭いになることもあります。


②歯茎が炎症を起こしている

→抜歯後の穴の内面は非常にデリケートで

細菌感染のリスクが高いです。

ここに本来形成されるはずのかさぶたが

できず、前述したように食べかすやプラークが

溜まると当然そこから細菌感染や化膿が

起こります。

当院でも抜歯後に抗生物質を処方しますが

かさぶたが刺激によってはがれたり、出血が

続くと、どうしても感染を起こし周囲の歯茎も炎症を起こし腫れてしまいます。

この段階になると臭いと同時に強い痛みも

伴うようになります。


●ドライソケットから膿や臭い液が出てきた…

①細菌に感染して症状が重くなっている

→食べかすの停留による細菌感染により膿が

溜まります。膿が溜まると自身でも歯茎から

独特で不快な臭いがしていることに気が付きます。目で見ても膿が出ているかどうか分からない場合も、膿が疑われるような口臭がある場合は化膿しているかもしれません。

膿による臭いは歯垢や歯石による臭いより強いので、膿が出続けていたり臭いが強まった場合は早く当院にお越しいただき膿んでいる部位への処置をおすすめいたします。




●ドライソケットの臭いの対処法とは?

①優しくブラッシングする

→抜歯後の注意事項の一つに当日は

患部を触らないというものがあります。

汚れが溜まりやすくなることは事実ですし

気になりますが、抜歯当日には強い圧の

ブラッシングは控え優しく歯肉を

傷つけないように意識して下さい。


②血餅を剥がさない

→抜歯後、当院では20〜30分の圧迫止血

を行います。止血後には抜歯した穴は

かさぶたで覆われ血餅が形成されます。

この血餅が剥がれると治癒が遅れるだけではなく、汚れや細菌が侵入しやすくなり

ドライソケットの原因となってしまいます。

血餅が剥がれないための具体的な方法としては


・激しいうがいをしない

・抜歯した箇所を舌や指で触らない


また再出血も感染の原因になります。

当院がドライソケット予防としてお伝えしているのは代謝を上げるような以下の点です。


・激しい運動をしない

・アルコールを摂取しない

・長い湯船を控える


③ドライソケットを放置せずに早めに受診する

→歯科医院にて十分な洗浄を行うことが

非常に大切です。また抗生物質がないと

再感染の可能性も高くなります。

ドライソケットは歯科クリニックにて

傷口の処置と薬の処方を必ずして

もらいましょう。


●ドライソケットからある程度臭いがするのは

仕方がない

①傷口が治癒されると臭いは治る

→傷口の化膿の後に臭いは発生します。

まず化膿を抑え傷口をきれいにして

治癒に向かわせることが臭いをとる

方法です。

そのため傷口がある程度治癒するまでの

期間は化膿の臭いは継続します。



●まとめ

ドライソケットの臭いの原因

①抜歯の穴や縫合する糸への食べかすの停留

②穴のかさぶたが剥がれ細菌感染を起こした

③細菌感染がさらに進み膿が排出され強い

 臭いになる


ドライソケットの臭いの対処法、予防法

①当日抜歯の穴には優しく丁寧にブラッシング を行う

②激しいうがいを控える

③抜歯した箇所を舌な指で触らない

④激しい運動をしない

⑤アルコールを控える

⑥長い湯船を控える




ドライソケットから臭いがするのはなぜ?原因や対策についても解説します