2023/01/19歯石を自分で取ることは可能?歯医者での除去が良い?
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士の高岡です。
新たな年も迎えて、きれいな歯を保ちたいという方は多いのではないでしょうか?
そんな時、歯が汚れてきたけど、歯医者に行くタイミングが作れない…歯医者さんに行かなくても汚れが取れたらな…と思う方もいらっしゃいますよね。
では、歯の磨き残し汚れが硬くなってしまった歯石は自分でも取ることはできるのでしょうか?
その方法と歯医者さんで取ることの違いを今回はお伝えします♪
■自分で歯石をとる簡単な方法は?
そもそも歯石とは何なのでしょうか。
歯石は歯についた食べかすに口内細菌が集まってできた歯垢が、石のように固められたものです。
そのため、歯石は細菌の住処になるため、歯石が付いてしまった場合は取り除く必要があります。
そんな歯石は道具があれば、自宅で自分でも除去可能です。
しかし、器具で歯や歯茎を傷付けてしまう恐れがあるため、お勧めはしません。
自分で歯石を取る時は、以下の手順で十分に注意をして行いましょう。
☆自分で歯石を取る場合☆
- 1.しっかり歯磨きをする
- 2.消毒用アルコールでスケーラーを消毒する
- 3.鏡を見ながらスケーラーの先を使って下の前歯から除去する
- 4.口をゆすぎながら、数回に分けて見える範囲の歯石を除去する
- 5.慎重に自分のペースで細かな歯石を除去する
- 6.終わった後もしっかり歯磨きをする
注意点としては、力を入れず鏡を見ながら行うということです。
力を入れて万が一器具を持つ手を滑らせてしまうと、口腔内を傷付けて刺してしまったり、歯が削れてむし歯菌が入りやすくなってしまったりします。
■歯石を自分でとる場合に使う道具
上でも述べましたが、歯石を自分で取る際には、専用の器具が必要です。
◆ハンドスケーラー
刃の先がフック状になっており、歯石を削り取る器具。
ネットなどで手に入れることができます。
スケーラーは刃物ですので、取り扱いには注意が必要です。
◆デンタルフロス
歯ブラシの届かない歯と歯の間の歯垢をとる。
P字やY字の形をしたものや、自分で切って使う糸状のものがあります。
◆リステリン
ロ腔内を殺菌するうがい薬。
独自に配合されている4つの有効成分で、お口トラブル(口臭・歯石の沈着・歯肉炎)の原因菌の塊まで浸透・殺菌します。
■歯石を自分でとるのはやめた方が良い
歯石を自分で取ることは、以上のやり方で可能ではありますが、お勧めはしません。
なぜ歯医者さんは、自分で歯石を取ることをお勧めしないのでしょうか。理由はいくつかあります。
◆すぐに新しい歯石がついてしまう
一つ目の理由は、自分で歯石を取り除いても、またすぐに新しい歯石がついてしまうためです。
歯垢や歯石を自分で完全に取り除くことは困難です。
残った一部の歯石の表面はザラザラとしていて、そこに汚れや細菌が溜まりやすく、またすぐに歯石を作ってしまいます。
歯医者さんの歯科衛生士が行う歯石除去では、歯石を取り除いたあとに歯の表面をきれいに磨き上げて歯石がつきにくい状態にしているのです。
◆歯茎を傷つけ出血してしまう
二つ目の理由は、慣れない器具を使うことで怪我をしてしまうかもしれないためです。
歯石はスケーラーと呼ばれる特別な道具を使って削り取ります。その道具によって歯ぐきや歯の表面などを傷付けてしまう可能性があります。
前歯など、自分でも鏡を使えば見やすい場所ならある程度の歯石は取れるでしょう。しかし基本的に歯石は唾液が溜まりやすいところ、歯の裏側など自分では見えにくいところによく付きます。自分ではなかなか確認しづらいため、よほど上手でなければスケーラーによって無駄に歯茎を傷付けてしまい、出血させてしまったり、歯ぐきの位置を下げてしまったりします。
◆歯茎の中まではとれない
三つ目の理由は、歯茎の中の歯石までは取れないためです。
歯石は歯茎より上の目でみえるところにある縁上歯石(えんじょうしせき)と、歯ぐきの中に隠れていてみえない縁下歯石(えんかしせき)があります。
重要なのは、みえない縁下歯石を取り除くことです。何故ならこの縁下歯石が除去できなければ、むし歯や歯周病の進行を止めることはできないからです。
縁下歯石は歯ぐきの溝、歯周ポケットの中で血液と唾液によって作られるため通常自分では確認できないものです。そのため、縁下歯石を自分で取ることは難しいのです。
■歯石がつかないために行うこと
では、歯石を自分で取るのが困難であることが分かりましたが、そもそも歯石を溜めないためには、どうしたらよいのでしょうか?
歯石は「唾液・歯垢・血液」が原因で発生します。
このうちの唾液は、分泌を止めることはできないため、この原因を回避するのは不可能です。
歯石を付けないために自分でできることは、お口の中に歯垢を溜め続けないことと、出血のない健康な歯茎を保つことです。
歯垢をしっかり除去するには、毎日の丁寧なブラッシングに加え、歯の隙間を掃除するためのデンタルフロスを活用することが有効です。また電動式の歯ブラシは、手動で歯を磨くよりも効率的に歯垢を取り除くことができます。電動式の歯ブラシを使うことを検討してみてください。そして、どんな歯磨き粉を使うかもポイントとなります。フッ化物を含む歯磨き粉を利用すると、フッ化物はエナメル質の損傷を修復するのに役立つため、歯垢や歯石を溜めることを防ぐのに有効です。
そして、健康な歯茎を保つには、歯間ブラシで歯と歯茎の境目をしっかりケアしてあげることが重要です。それによって歯周病による歯茎の炎症を防ぐことができます。
歯石が付着しやすい場所には、その原因となるものが必ず近くに存在します。その発生源を知り、適切な対処をすることで、効果的な歯石予防につながっていきます。
■歯科医院だと安全に歯石除去が可能
歯石はいつの間にか付着してしまい、自分で取り除く場合は、歯や歯茎を傷つけないように相当な神経を費やします。そのリスクを負うよりも、歯医者さんで歯石除去を行ってもらう方が歯を傷つけるリスクも少なく、歯石の取り残しも少なく行えます。
◆やり方
歯科医院で歯石を除去するときは、2種類のスケーラーを使います。
- 1.超音波スケーラーで全体的に歯石を除去
- 2.ハンドスケーラーで細かな歯石を除去
こちらの2種類です。
まず、歯茎から上に付いた歯石の場合、超音波の振動と水を使って歯石を砕いて除去できる「超音波スケーラー」と呼ばれるものを使用します。
もし、縁下歯石が付着しているような場合には、「ハンドスケーラー」を使って歯周ポケットの中をきれいにしていく「ルートプレーニング」という治療を施します。歯医者さんで歯石除去を行うのは、医師もしくは歯科衛生士です。
◆費用
最初に歯周病の検査を保険適用で行うことで、歯石除去も保険適用で行うことができます。
費用は3割負担の方で、およそ3000円から4000円です。
◆通う頻度
歯石除去で通う頻度は、歯石の量や付いている場所により異なります。
歯茎の上の歯石の除去は1回で終わることが多く、歯茎の中の縁下歯石の除去の場合は1回〜6回くらい通う必要があります。
回数は口腔内の状況にもより様々です。
■まとめ
今回は歯石をご自分で除去する方法と、歯科医院で歯石除去をするメリット、歯石を溜めない方法を紹介しました。
ご自分では、歯石が全て取り除くことが難しかったり、歯周ポケットの奥底にある歯石を除去出来ない場合が多いです。歯科医院で歯のクリーニングを定期的に行うことをお勧めします。
また、歯石がつかないように心がけていても、磨ききれなかった汚れが歯石になってしまいます。これは、どんなに歯磨きが上手な方でも100%防ぐことは簡単ではありません。
数ヶ月に1度、口腔内の状態をみてもらうことはとっても大切です。症状がなくても定期的にプロにお口の中をチェックしてもらいましょう。
歯石を取りたい!という方はぜひ当院にご相談ください。
【ブログ監修者】
医療法人VERITAS うえの歯科医院
理事長 上野友也
1993年 鶴見大学歯学部卒業
1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了
1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生
2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了
2002年 うえの歯科医院設立
2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立
2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了
2008年 JIADSペリオコース修了
2009年 JIADSエンドコース修了
2010年 JIADS補綴コース修了
2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了
2012年 ニューヨーク大学CDE在籍
• 所 属
国際インプラント学会(ICOI)会員
日本顎咬合学会会員
財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー
OSI会員
JIADS会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
鶴見大学歯学部附属病院共同診療医
済生会東部病院共同診療医
横浜労災病院共同診療医
日本歯周病学会
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
鶴見大学歯学部歯周病学講座