2022/08/11歯ぎしりです。
皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜
歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。
今朝わたしは、口の中の「がりっ」という音と違和感で起きました。歯ぎしりです。私は歯ぎしりがひどく、高校生の頃から歯ぎしり防止のマウスピースを使っています。今朝、また一つ壊してしまったのです。
マウスピースの素材には、熱可塑性樹脂(熱により変形するもの)と熱硬化性樹脂(硬化後は変形しないもの)の2種類があります。
多くの場合マウスピースは熱可塑性樹脂の物を使用します。これは操作がしやすく調整がしやすい事が理由かと思います。しかし、熱硬化性樹脂に比べると熱可塑性樹脂は柔らかく、削れやすいと言えます。歯ぎしり防止用のマウスピースは基本的に上顎にのみ装着します。その為、下顎の歯とマウスピースが噛みあうようになります。
歯が歯で削られたり、噛み合わせの力を分散化させるのがマウスピースの役割になります。一方、マウスピースは歯によって削られてきてしまいます。熱可塑性樹脂の場合では、目に見えて削れてくる場合があります。歯ぎしりはコンディションによって増えたり減ったり、強くなったり弱くなったりします。
歯ぎしりが現れるタイミングは、睡眠が浅い時です。
REM睡眠というのは聞いたことがあるでしょうか?
レム睡眠、ノンレム睡眠と書かれたりもします。これは睡眠時に現れる特徴的な眼球運動に由来するものです。
REMはRapid Eye Movementの略に当たります。YouTubeなどでも、Rapid Eye Movementと検索すれば目の動きを見る事ができます。
睡眠が浅くなるタイミングで眼球が急速に動く減少です。実は歯ぎしりも、これと似たタイミング、睡眠の浅い状態で出現することが知られています。
睡眠が浅くなる原因は、いろいろありますね。
睡眠の問題は現代人のみんなが抱える問題の様な気がします。
睡眠の問題も自身では気付きにくいですが、歯ぎしりも、多くの方がご自身で知らない場合があります。
さきほど上げたレム睡眠、寝ている間に目がグルグル動いているのをご自身で感じている方はいないのではないでしょうか。
歯ぎしりも同様です。ただ歯ぎしりの場合は、それが強い場合に、顎が痛い、歯が痛い、頭が痛い、などの症状によって気が付く場合があります。
歯ぎしりの異常性
私は大学生の頃、私よりも強いブラキサー(歯ぎしりをする人の事)に出会ったことがあります。彼とは部活が一緒で、合宿では眠れない日が続きました。といっても、私もブラキサーなので、彼と同室に毎回していたのです。毎朝お互いに文句を言い、そして隣室から文句を言われるのが通例でした。
歯ぎしりはうるさく、長く、繰り返します。
私も友人も、合宿では毎日深夜までお酒を飲みましたので、睡眠はもちろん浅かったです。そして、浅い時間が長いのです。そうすると、歯ぎしりの時間も長くなります。
通常の食事で、硬いものを噛む時の力は60キロ程と言われています。体重程度が目安とも言われています。
そして、歯ぎしりの時に使われる力は90キロ程と言われています。もちろん体格や骨格筋量で大きく差があるかと思われます。最大出力の1.5倍の力が出る、という事です。
更に、私たちは食事中、その食材によって力をコントロールします。食事中毎回、最大出力で噛んでいたら、疲れちゃいますよね。しかし、睡眠時の歯ぎしりは、最大出力の1.5倍の力で、数分~数時間、繰り返す、という事が起こります。
トレーニングジムを想像してみましょう。顎に90㎏のダンベルをつけて、20分休みなし×3セット、出来そうでしょうか?無理でしょうか?けど、やっちゃってるんです。
その負担が顎の骨、筋肉、歯にかかっていきます。しかもその負担は毎夜、長期間にわたって繰り返されるのです。
仕事が忙しい20代~40代でこれが繰り返されると、次第に歯周病を助長して歯の喪失につながったりします。50代の頃になってくると、歯周病が更に進行する一方、歯自体の老化(硬化)が生じます。すると、歯は欠け、時に割れてしまいます。特にむし歯の治療で根管治療を受けている場合は顕著す。
60代になってくると、歯の摩耗と欠けが神経まで届き、むし歯でも、歯周病でも無い歯が痛みはじめ、歯ぎしりによって神経が露出します。結果的にやはり歯が割れてしまいます。
加齢によって変化が大きい、という様に書きましたが、実際には10代のころから症状は現れます。それは、知覚過敏です。
私も10代の頃から知覚過敏が生じ、今でもずっと知覚過敏です。先日などは呼吸だけで痛みがあり、冷たいものも熱いものも何でも痛みがありました。痛みは2カ月ほどで収まりましたが、なかなかの苦痛です。
歯ぎしりをなくす、という事はなかなか難しいものです。特に季節の変わり目や天候の変化、体調の変化、環境の変化など。様々なストレスが歯ぎしりを助長しています。その為に、備えとして必要なのがマウスピースです。私は、以前から何度も作り直し、自分で修理したりもして使っています。ストレス強く、1か月持たなかったことも実はあります。
寝起きで顎の疲れを感じたり、友人やパートナーから歯ぎしりを指摘されたときには、すぐに相談しましょう。
歯ぎしりの音はマウスピースで消音可能ですよ。
うえの歯科医院では歯ぎしりについての相談も行っています。
気になる方はぜひご連絡ください!
【ブログ監修者】
医療法人VERITAS うえの歯科医院
理事長 上野友也
1993年 鶴見大学歯学部卒業
1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了
1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生
2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了
2002年 うえの歯科医院設立
2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立
2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了
2008年 JIADSペリオコース修了
2009年 JIADSエンドコース修了
2010年 JIADS補綴コース修了
2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了
2012年 ニューヨーク大学CDE在籍
• 所 属
国際インプラント学会(ICOI)会員
日本顎咬合学会会員
財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー
OSI会員
JIADS会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
鶴見大学歯学部附属病院共同診療医
済生会東部病院共同診療医
横浜労災病院共同診療医
日本歯周病学会
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
鶴見大学歯学部歯周病学講座