2022/06/1620代の歯周病
皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜
歯周病治療のうえの歯科医院、管理栄養士の河村です。
気づかないうちに徐々に症状が進行し、最終的には歯が抜けてしまうこともある歯周病。20代ですでに2割以上がかかっていると言われ、年齢があがるにつれて割合が増えていく「国民病」でもあります。さらに、歯だけではなく、歯周病菌が他の病気を引き起こす可能性があることも、、
今回は#20代での歯周病について、詳しく見ていきます!
⬛︎歯周病とは?
歯周病とは、歯垢(プラーク)の中の歯周病菌が出す毒素によって歯ぐきが炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊していく細菌感染症です。そのため歯周病予防にはプラーク除去が一番大切になります。しかし、歯磨きを一生懸命しているのにもかかわらず、歯周病が進行してしまう人がいるのも事実。虫歯と違って歯周病は、初期のうちは見た目ではわかりません。痛みもあまりなく自覚症状がないまま進んでいってしまうことも多くsilent disease(サイレント・ディジーズ=沈黙の病)とも呼ばれています。現在では20代でも約2〜3割が感染していると言われ、高齢者になると5割~6割へと増加します。さらには歯を失う理由は、虫歯(約29%)より歯周病(約37%)のほうが多いというデータもあります。
⬛︎歯周病の原因
歯周病の原因は主に5つです。
◇歯垢
歯周病は歯周プラーク(歯垢)の中の歯周病菌がハグキに炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊して起こります。
歯垢は食べカスではなく、細菌の塊です。 歯垢1mg中の細菌数はなんと約10億!!この歯垢の中にムシ歯や歯周病の原因となる細菌がひしめいているのです。
◇食生活の乱れ
よく噛まずに食べると、唾液がじゅうぶんに分泌されず、細菌が繁殖しやすくなります。
また、口の中の細菌は糖分を栄養にして歯垢を作ります。甘いものをだらだらと食べる生活は歯周病のリスク大です!
◇歯並び
歯と歯の隙間が「緩い」状態だと、食べ物などが歯に挟まりやすくなります。物が挟まった状態は歯周病が急速に進行するため、毎日必ず取り除きましょう。
◇以前晴れたことがあるところ
歯周病は腫れを繰り返すことが多いため、一度腫れてしばらくしてから治った経験がある場所は、要注意ポイントです。
◇タバコ
タバコに含まれるニコチンが血行不良を起こすことで歯周病になりやすいです。
喫煙者は非喫煙者に比べて3倍以上も歯周病になるリスクが高く、かつ歯周病治療をしたとしても治る効果が半減してしまいます。
⬛︎20代の歯周病の特徴
歯周病は中高年に多いですが、20代の歯周病にはどんな特徴があるのでしょうか?
◇20代の歯周病の割合
厚生労働省が昨年行った調査では、歯周病が疑われる人の割合は15〜25歳で17.6%、25〜34歳で32.4%でした。
◇発見が遅れやすい
若い人は歯周病に対する危機感がないため、発見が遅れやすいのが問題です。10代など若い世代では、まれに「若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)」を発症することがあり、この場合は通常より進行のスピードが早いので特に注意が必要です。
⬛︎歯周病を放置すると、、
沈黙の病と言われている歯周病。もし気づかずに放置していたらどうなるのでしょうか?
◇他の病気になりやすい
これまで歯周病は、お口の中だけの病気と考えられてきました。
しかし近年、歯周病が全身にもたらす影響についての研究が進められています。
例えば、メタボリックシンドロームの要因のひとつである肥満の方は脂肪細胞から次々と炎症物質が放出されています。それがハグキの炎症を引き起こし歯周病の発症や進行を促進するのではないかと考えられています。
また糖尿病の方は歯周病にかかっている割合が高く、重症化しやすいことがわかっています。
◇歯が抜け落ちてしまうことがある
先程お話ししたように、自覚症状がないため自身が歯周病であることに気づかない方が多くいらっしゃいます。
歯周病は、歯を失くす原因のナンバーワンと言われています。多くの年配の方が入れ歯を使っていますが、その原因の大半が歯周病であると言えます。
⬛︎対策
とっても怖い歯周病ですが、歯周病にならない対策と、進行させないためにできることがあります!
◇毎日の歯磨き・歯石除去
歯周病予防の基本は歯垢がつかないようにすることで、毎日の歯みがきや定期的な歯石除去が有効です。しかし歯周病になった場合は歯科医師や歯科衛生士がもっと専門的に歯の清掃をしたり咬み合わせの調整を行ったりします。また重度の場合は歯ぐきの手術が必要なこともあります。
◇歯科医院で検査をしてもらう
初期の段階では自覚症状がほとんど出ないので、歯科医療機関での検査を受けないと正確な診断を行うことはできません。歯周病の検査は、プローブという針状の器具を使って歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査、エックス線写真によって歯を支える骨の状態を調べるレントゲン検査、歯周病の原因となる歯の周囲の汚れ(プラーク)の付着状況を調べる検査などからなります。
◇生活習慣の見直し
たばこを吸うと歯周病が進行し、治療の効果も上がりにくいことが知られています。
また、糖尿病などの全身疾患は歯周病を悪化させます。規則正しい生活を心がけましょう。
⬛︎まとめ
歯周病は中高年の方に多いと言われていますが、20代の方でも自身では気づかずに進行している場合があります。
定期的な歯科医院での検診で、健康な状態を維持しましょう!