2022/02/10歯周病vs自分
こんにちは!横浜市鶴見区にある管理栄養士のいる歯医者さん。
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療うえの歯科医院、ホワイトエッセンス鶴見東寺尾
歯科衛生士の鶴巻です♪( ´▽`)
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
節分はしっかり鬼の退治をしましたか?私は自分の中の鬼を1匹退治したと思っています。笑
そしてもう1つ、この世から歯周病なんて消えればいい・・・と切に願いました。
そしたら自分の歯で一生食事ができちゃうんです!身体にもいいことづくしなんです!
という思いを願いながら恵方巻きをほうばりました^^
さて今回はそんなお口の中のトラブル『歯周病』を引き起こす菌についてお話ししたいと思います!
お口の2大トラブルといったら『むし歯』と『歯周病』です。
どちらも細菌感染症です・・・
口の中から細菌なんていなくなればいいのにー!と何度思ったことか・・・
しかし、それは現代のこの進歩している医療でも難しいのです・・・
今回はその中でも『歯周病菌』についてをお話ししていきましょう!
⬜︎菌は人間のプラスになる?!
人体を構成するヒト細胞は37兆個、ヒトの常在微生物数はその数倍といわれます。
細菌といえば悪いというイメージが強いですが、悪玉菌はほんの一握りで、常在菌はヒトにとってプラスでもマイナスでもない、あるいはプラスに働くものがほとんどです。
口腔常在微生物がどう役立っているのかはまだはっきりとはしませんが、悪玉外来菌の口への感染を防いでいることは知られています。
なぜ常在菌はヒトのプラスなるものがほとんどなのにも関わらず、健康を害してしまうのかというと、免疫力や抵抗力が弱くなった時、あるいは常在菌の病原性が強くなった時が共生関係が崩れ人の健康が損なわれます。
ということで、病原性さえ強くならなければ健康に過ごせるのです!
もう少し深く歯周病に突っ込んでいきます!
⬜︎歯周病菌について
成人の口腔内には700種類を超える細菌が生息するといわれており、バイオフィルム1mgあたり1~10億個の細菌が含まれています。ですが、全ての人の口に700種類の細菌がいるわけではありません。たくさんの菌種を持つ人でもせいぜい400種類以下だと考えられています。出生児からの生活環境や生活習慣を背景に、長い年月をかけて各人各様のバイオフィルムが形成されます。
バイオフィルムの病原性は細菌叢とその時々の栄養環境で決まります。細菌叢は、色々な観点がありますが、もっとも理解しやすいのは悪玉菌がいるかどうかです。歯茎の奥の細菌叢に強い歯周病菌が多く存在していれば、病原性の高いバイオフィルム、未完成であれば中等度以下の病原性と考えられます。バイオフィルムの質は歯周病発症前に決まっているので、歯周組織が健康なうちに将来の発症リスクを知り、リスクに応じた発症予防を行うことはとても価値があります。そのために細菌検査があるので、ご自身のリスクを把握するためにもお勧めいたします。栄養環境は歯周組織からの出血です。出血はバイオフィルムの病原性が高くなったサインだと察知しましょう。
と、なかなか自分では把握しづらいのが歯周病です。菌も見えないですし、出血も少量だと気づかない。そうなんです!歯周病って自覚症状がほとんどないんです・・・。
みなさんお気付きでしたか?歯周病は、自覚症状なく進行する本当に怖い病気であるとうことを。
だからこそ歯医者さんにいってください!歯医者さんに行かないと手遅れになります( ; ; )
ただ歯医者さんに行っても歯周病は完治しません。
「じゃあ行く意味ないじゃないか。」
と思われた方もいらっしゃると思います。行く意味しかありません!!!進行を止めるんです!!!そして、歯周治療によって歯周病菌の量はちゃんと減ります。特に治療直後には大幅に減ります。しかし半年以内にはまた増え始めます。歯周病菌は追い出せません。またバイオフィルムの菌叢はほとんど変わりません。一旦完成した菌叢は現在の歯科医療では変えられません・・・。ただ!!!一度減った細菌を増やさないためにも、歯医者さんでの定期管理が必要なのです。
また、なぜ歯周病菌を追い出せないかというと、歯周病菌は細胞内に侵入するといわれています。最近の韓国の臨床研究で歯周病菌のP.g菌は歯周組織内に大量に住み着いていることがわかりました。歯周組織内に侵入した歯周病菌は、薬や器具で殺菌したり駆除したりすることはできません。これが歯周病が完治しない理由の1つです。
今ある歯を守るためにも、そして全身の健康のためにも、ぜひ!歯医者さんで定期管理を行い、ご自身の歯をなるべく守っていきましょう!
また、全ての歯がなくなっても歯周病菌は口の中で生き残ります。まずは舌苔の中。舌表面のシワや溝の深いところには酸素が届かず、歯周病菌の絶好の棲家になります。また舌表面には食事のたびに色々な栄養素が運ばれてきますから、食べ物にも不自由はしません。そのため、舌は『細菌のゆりかご』と呼ばれ、様々な細菌の安住の地となっています。さらに歯周組織、舌組織、口腔粘膜組織などの中でも細菌は生き長らえている考えられています。したがって、無歯顎の患者さんでも舌のコントロールは重要です。また無歯顎にインプラント治療を行った場合でも、インプラント周囲炎を引き起こすリスクがあります。
どこでも追いかけてくる歯周病菌を二人三脚でやっつけていきましょう!
うえの歯科医院では歯周病の治療も行っています。
気になることがある方はぜひご相談ください!