2020/06/28歯の神経を抜く必要がある場合の症状とは?虫歯以外にも原因がある?
皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん!
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜
歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。
歯の神経って聞いた事ありますか?
「虫歯が深く、歯の神経を抜く(とる)必要が」と言われたりします。
ではそもそも、なんでむし歯になるんでしょう。
なんで神経を取らなくてはいけないのでしょう。
神経をとる時はどんな治療をするのでしょう。
■虫歯の原因とは
むし歯は、歯に付着したばい菌が酸を出すことで歯がとかされ、穴ができる状態です。
むし歯菌の主役はミュータンス菌と乳酸菌です。一方で、基本的に細菌は、砂糖を得ると酸を出します。
プラーク、歯垢と呼ばれる歯の表面に付着した汚れには1㎎あたり1~2億個のばい菌がいるといいます。
それらの細菌が、砂糖を摂取するたびに酸を出します。
その酸が歯の表面で停滞するとこで歯がとかされます。
歯は体で最も硬い組織であり、酸への抵抗性もとても強いです。また唾液には酸を中和する能力があり、唾液がしっかりと行き渡ることで酸は中和されて中性になります。
ミュータンス菌は不溶性グルカンと呼ばれるネバネバ物質を出すことで唾液から自分を守ります。
そのため、食事やお菓子・ジュースを取る度に歯の表面では酸が作られ、唾液で中和される、が繰り返されます。
この酸産生の回数が多くなることで中和が間に合わず、酸性状態が維持されてバランスが崩れ、穴が空いてしまいます。
また、唾液には歯の再石灰化作用があります。
唾液中のミネラルが歯の表面に行き渡ることで初期の溶かされた状態では歯が「再石灰化」します。
「再石灰化」とは、部分的に溶かされたものが再び硬くなるという事です。
歯ブラシが上手に出来るとプラーク(歯垢)が除去でき、唾液が行き渡ることで再石灰化され、穴があきません。
つまり、むし歯の原因は
プラーク(歯垢)に含まれる細菌が砂糖を得ることで酸を出し、それが維持されたり繰り返されることです。
これが繰り返されることで穴が少しずつ進んでいきます。
例えばジュースを2時間かけてゆっくり飲むと、酸性が維持されて、むし歯が進行しやすい状態が続きます。
お菓子やジュースのながら食べながら飲みは危険ですね。
■神経を抜く(とる)必要がある場合とは
◇どんな状態?
むし歯になると、歯はとかされます。歯がとかされると歯の中にばい菌が侵入していき、奥でまた酸を産生して溶かしていきます。
歯ではどんな変化が起きているのでしょうか。
一番深い部分では刺激によって神経が活発になります。
その手前で歯がとかされ、柔らかくなっている部分があり
その外側でばい菌が繁殖しています。
この柔らかい部分が歯の神経まで届いてしまうと、ばい菌が少しずつ神経に到達しはじめます。
体はばい菌から身を守るために炎症反応を引き起こします。
歯の中で炎症反応が生じた状態を「歯髄炎」といいます。
歯髄炎では、冷たいものでしみることから始まり
歯ブラシが痛い、しみる時間が長くなってきた、温かいものがしみる
何もしなくても痛い、痛くて寝られない などなど
といった症状が出てきます。
「しみる」といった症状はそれだけでも実は健康でない状態です。早めに受診しましょう。
むし歯になった時の歯は・・・
むし歯の処置をしていると、歯の柔らかさに驚くことがあります。
歯に針を刺せたり、押すとゼリーの様に柔らかい事も。
歯は本来であれば身体で一番硬い組織です。
YouTubeで歯を溶かしている動画などもあるので探してみてください。
歯を炭酸ジュースにつけておいて、ナイフでカットするような動画も。
信じられないくらい柔らかくなります。
この柔らかい部分が深くまで進んでしまっている場合、歯の神経までむし歯が届いてしまいます。
その場合、特に症状はないのに、神経をとる必要がある場合も。
◇むし歯以外で神経を抜く(とる)場合
神経をとる必要がある場合はむし歯だけではありません。
例えば知覚過敏がひどい場合、あまりにしみて生活に支障が出る場合には知覚過敏が原因で歯髄炎に至ることがあります。
この場合、回復が見込めないと判断されれば神経を抜く(とる)処置が行われます。
また、歯に亀裂があり、それが深部まで届いてしまっている場合、それが封鎖できない場合は神経を取る場合があります。
この亀裂がある場合も、知覚過敏のような症状が生じ、次第に歯髄炎に至ります。
知覚過敏処置でも症状が進行したり、何もしなくても痛くなってきたなど症状が強い場合も、むし歯はなくとも歯髄炎の状態になるため、神経を抜く(とる)必要があります。
■神経を抜く(とる)治療、根管治療
歯の神経をとる場合、根管治療という治療が行われます。
歯の神経がある管(根管)を治療していきます。根管内を消毒し、洗浄を繰り返しながら
汚れを除去して行くのが根管治療です。
1つの歯の中には複数の根管がある場合もあるため、症状を見ながら根管治療を行います。
症状に応じて複数回の消毒と洗浄が必要になります。
たびたび書いていますが、失った歯は戻ってきません。
歯が柔らかいなんて、なかなか想像できません。
しかし、汚れがたまっていたり、砂糖の摂取頻度が高いと必ずむし歯になってきます。
テレビを見ながら、勉強しながら、運転しながら、仕事をしながら
甘いものの摂取は危険です。缶コーヒー、ジュース、紅茶やスポーツ飲料、エナジードリンク
手に入りやすい飲み物には砂糖がたくさんです。
いつも飲んでる・・・そんな人は症状がなくても歯科受診をしてみましょう。
うえの歯科医院では定期的な歯科検診を行っています
ぜひ、お気軽にお問い合わせください