-0001/11/30栄養素辞典:カルシウム
こんにちは!鶴見区にある管理栄養士のいる歯医者さん!
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療うえの歯科医院歯科助手・管理栄養士の高橋です♪
今回も栄養素について管理栄養士が徹底解剖してまいります!
皆さまは栄養素のことをどれだけご存知でしょうか!?
栄養素一つずつ、まとめているので、ぜひご活用ください!
栄養素辞典 第4弾は「カルシウム」について!
カルシウムは骨を作る栄養素として有名ですが、カルシウムの働きは他にもたくさん!
そんな栄養素、カルシウムを徹底解剖!
1.カルシウムとは?
2.カルシウムが必要な方
3.カルシウムは一日にどのくらい摂取すればいいの?
4.カルシウムが多く含まれている食材
5.カルシウムのサプリメント
というラインナップで歯科医院の管理栄養士が解説します!
1.カルシウムとは?
カルシウムは、体重の1~2%を占め、体内のカルシウムの99%は骨や歯に存在し、残りの約1%のカルシウムは血液や組織液、細胞に含まれています。
カルシウムの摂取量が足りないと、骨粗鬆症、高血圧、動脈硬化などを招くことがあります。
反対にカルシウムの摂取量が多いと、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性が・・・。
食べ物から摂取したカルシウムは主に小腸で吸収されますが、カルシウムの吸収率は比較的低く、成人では25~30%程度です。カルシウムの吸収は年齢や妊娠・授乳、その他の食品成分など様々なものに影響を受けます。特にビタミンDはカルシウムの吸収を促進してくれます。
吸収されたカルシウムは骨への蓄積、腎臓を通しての尿中排泄の経路によって、血液中のカルシウムの量が調節されています。
そんなカルシウムの働きはコチラ⇓⇓⇓
●カルシウムの役割1:骨や歯をつくる
『骨』
骨はカルシウムの貯蔵庫のような働きをしています。
血液中のカルシウムの濃度が低下すると、副甲状腺ホルモンの分泌が増加し、主に骨からカルシウムが溶け出し、元のカルシウム濃度に戻します。つまり、副甲状腺ホルモンが高い状態が続くと、骨からカルシウムが溶け出し、骨粗鬆症を引き起こしやすくなります。
骨は吸収(骨からのカルシウムなどの溶出)と形成(骨へのカルシウムなどの沈着)を常に繰り返しており、お子様の成長期には骨形成(骨へのカルシウムの沈着)が骨吸収(骨からのカルシウムの溶出)を上回り、骨量は増加します。
骨はカルシウムなどのミネラルとコラーゲンなどの有機成分、そして水分でできています。
建物に例えると、カルシウムがコンクリート、コラーゲンが鉄骨の役割をしているといわれます。骨粗鬆症では、コンクリート(カルシウム)が建物(骨)から溶け出し、鉄骨(コラーゲン)だけになってしまうということです。スカスカ状態ですね・・・。
カルシウム、コラーゲンのどちらも骨格を作るには重要です!
『歯』
~むし歯~
歯の構造は、外側がエナメル質、内側が象牙質と呼ばれていますが、歯のエナメル質のほとんどはカルシウムとリン酸からなる「ハイドロキシアパタイト」でできています。象牙質も約70%が「ハイドロキシアパタイト」でできています。ハイドロキシアパタイトはカルシウムとリン酸から成る硬い結晶です。
むし歯になると、歯が溶けだしてしまうので、そこで歯が溶けないようカルシウムなどのミネラルを補う必要があるのです。
この歯のミネラルを補うことを再石灰化といいます。
歯の再石灰化は歯の内部(体内)のカルシウムからではなく、歯の外部(唾液)のカルシウムからしかできません。
どれだけカルシウムの多い食材をその場で食べても、唾液中にカルシウムがないと歯の再石灰化はされません。
食べ物のカルシウムが直接、歯の再石灰化につながるわけではなく、体の中にカルシウムを蓄えておくことが大切です。
特に歯の質を高めるには、大人の歯(永久歯)がつくられる小児の時期にカルシウムをたくさん摂ることが大切です。
~歯周病~
歯を支えているのは、骨です。この歯を支える骨が溶け出す病気が歯周病です。
歯周病は細菌感染症ですが、歯周病の進行を少しでも抑えるには、歯の土台となる骨を強化しておくことも一つの予防法です。
歯周病は抜歯の原因の第一位となり、全身疾患に関連する重大な生活習慣病です。歯周病の予防は、症状が出る前から行うことが大切です。
●カルシウムの役割2:体内の情報伝達を担う
実はカルシウムがないと脳は機能しないのです!
脳でのカルシウムの役割は、シナプス伝達です。
脳にはたくさんの神経細胞が存在し、それらが神経回路という細胞同士が結合した回路を形成して情報を処理しています。
神経細胞同士の情報の伝達には、化学物質が使われています。これをシナプス伝達といいます。この化学物質にはグルタミン酸やガンマ-アミノ酪酸 (GABA) という物質が含まれています。これらの化学物質は、神経細胞の中の小さな袋に貯蔵されています。この小さな袋が破れて、細胞の外に化学物質を出すのに、カルシウムが必要です。つまり、カルシウムがなければ、神経細胞同士のシナプス伝達が行われないため、脳は機能しません。
●カルシウムの役割3:筋肉の収縮・弛緩の調整
カルシウムは、脳のシナプス伝達だけではなく、血管の収縮と弛緩神経、筋肉収縮にも関わっています。
筋肉が伸びたり縮んだりする時、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが細胞同士を行き来する仕組みになっています。
●カルシウムの役割4:ホルモンや酵素の活性化
カルシウムは、多くのたんぱく質と酵素を安定化させ,それらの活性化をします。
例えば出血を止める反応に関連するたんぱく質や酵素を活性化するのに、カルシウムが必要であることがわかっています。
また、カルシウムは糖尿病で重要視されるインスリンホルモンの調節にも関わっています。
2.カルシウムが必要な方
・成長期のお子様
・骨粗鬆症予防をしたい
・閉経した女性
・小魚や海藻、乳製品を食べる習慣がない
・汗をよくかく運動をする
このような方々には、丈夫な身体づくりをサポートするカルシウムを積極的に摂ることをオススメ致します。
特に、平均寿命が延びていく中、人生のできるだけ長い期間、自分の足で歩き、自分の歯で食べたいですよね。
そう思う皆さんは、元気な時から、カルシウムを蓄えておく必要があります。
3.カルシウムは1日にどのくらい摂ればいいの?
では、カルシウムは1日にどのくらい摂れば良いのでしょうか。
カルシウムは成人(18歳以上)の場合、男性650〜800mg/日、女性650mg/日を摂ることが目安といわれています。
では、カルシウムを1日650mg以上摂るには、どんな食生活をしたらよいでしょう!?
カルシウムといえば乳製品!と云われがちですが、
実はカルシウムが豊富な食材は、乳製品だけではないのです!
それでは、どのような食材にカルシウムが多いか見てみましょう♪
4.カルシウムが多く含まれている食材
カルシウムが多く含まれている食材は、乳製品以外にも、葉物野菜、小魚などがあります。
★カルシウム豊富食材のカルシウム含有量(一食あたり)★
・牛乳 コップ1杯(210cc) 231mg
・ヨーグルト 1個(90g) 108mg
・チーズ 1個(15g) 95mg
・小松菜 80g 120mg
・モロヘイヤ 80g 136mg
・油揚げ 1枚(30g) 93mg
・桜えび 大さじ1 100mg
・ししゃも 1尾 55mg
・しらす 大さじ2 34mg
乳製品以外にも小松菜やモロヘイヤのカルシウム含有量も多いですね。
そして、骨も丸ごと食べるような小魚やししゃもにもカルシウムが豊富です。
ただ、ここで注意したいのは、これらのカルシウムが豊富な食材からどれだけ身体の中にカルシウムが吸収されるか!
食材によってカルシウムの吸収率は異なる、といわれています。
『食材ごとのカルシウムの吸収率』
・乳製品→約40%
・小魚→約30%
・野菜→約20%
野菜類は、シュウ酸というアクの成分が多いほど、カルシウムの吸収率は低下してしまいますので、アク抜きをすることがポイントですね。
とはいえ、日本人は特に、カルシウムが不足しがちな食生活を送っています。
意識的にカルシウム豊富な食材を乳製品、葉物野菜、小魚などから摂ることが必要です。
5.カルシウムのサプリメント
どうしても食事の量を多く摂ることが難しい…乳製品や小魚、野菜が苦手…という方にオススメなのが、サプリメントからの摂取です。
当院で取り扱うカルシウムのサプリメントは、こちら!!
【マグカルD ビオ】
カルシウムとマグネシウム、またカルシウムの吸収率をアップするビタミンDも一度にまとめて摂取できるサプリメントです。
★カルシウムのサプリメントの特徴★
・カルシウムはマグネシウムと併せて摂ることで、力を発揮する栄養素です。そしてカルシウムの吸収率を高めるためにはビタミンDが必要です。それを踏まえて、カルシウムとマグネシウム、ビタミンDが含有されています。
・リンゴ酸とクエン酸も配合されているため、より効率的にカルシウムを吸収できます。
・イースト、グルテンは不使用で独特な臭みがありません。
カルシウムサプリメントはこんな方にオススメ!
・小魚や葉物野菜をあまり食べない
・乳製品が苦手
・加工食品やインスタント食品をよく食べる
・40〜50代以上の女性
・汗をよくかく運動をする
・できるだけ長く、自分の足で歩き、自分の歯でお食事をしたい
このような方々にカルシウムのサプリメントがオススメです。
さて、今回は栄養素辞典、第4弾は「カルシウム」のお話をしました。
カルシウムに詳しくなれたでしょうか!?
せっかく毎日する食事ですから、効率よく美味しく栄養を摂っていきましょう!
当歯科医院はトータル健康サポートのために、栄養の専門家、管理栄養士がおります。
・サプリメントに抵抗感がある
・なんとなくいいと思ってサプリメントを飲んでいる…
・サプリメントを飲み続けているけど、効果が実感できない…
・自分が補うべき栄養素を知りたい!
という方向けに、当歯科医院にて無料の栄養相談・サプリメント外来を行っております。
ご自分の健康を守るために、正しい食習慣を身につけていただくためのサポートをしています!
栄養や食事について、当歯科医院の管理栄養士にご気軽にご相談ください。
当歯科医院二階にて、管理栄養士による栄養セミナーも実施中!!!!