ブログ

2019/08/04お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

皆様こんにちは!鶴見区にある歯医者さん!

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療のうえの歯科医院


歯科衛生士の菅原です♪



プラークって聞いたことありますか?

「歯を磨いてくださいね!」と歯医者で言われたことはありますか?

みなさんが毎日している歯磨きは、感染源であるプラークを減らす手段なんです!

今回は、そんなプラークと歯石についてお話します。

 

 

【プラークは細菌の塊!】

プラークとは、歯の表面に見られる付着物のことで、「歯垢」とも呼ばれます。

「食べカス」などと勘違いされることが多いですが、プラークとは細菌がパックされたもの。プラーク1mgあたりには10億個もの細菌が存在すると言われています。簡単に言うと、爪楊枝の先に見える程度のプラークには、数百億の細菌がくっついているということです。

プラークはむし歯、歯肉炎、歯周病、口臭等、お口の中で起こるトラブルと大きく関わります。そして、成熟したプラークは全身にも影響を与えるのです。

 

 

【プラークが歯石に変わるまで】

そんな細菌の塊であるプラークは、ブラッシング(歯磨き)で落とすことができます!しかし、時間が経つとなかなか通常の歯磨きだけでは落とせない「歯石」に変わってしまうのです。

プラークが歯石に変わるには以下のような5つの段階を踏みます。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

⚫︎STAGE1(0~2分)

歯の表面を守る膜「ペリクル」が作られます。

 

⚫︎STAGE2(~8時間)

ペリクルに酸素を好む菌(好気性菌)が付着します。

この段階では、健全なプラークです。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

⚫︎STAGE3(8~48時間)

桿菌が付着し、どんどん菌が増えていきます。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

⚫︎STAGE4(3~5日)

好気性菌よりも酸素を嫌う菌(嫌気性菌)が増え、バイオフィルムという、排水溝のぬめりと同じような、簡単には落とせない菌の膜に成長します。

この古いプラークは毒性が強く、歯肉に炎症を引き起こします。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

⚫︎STAGE5(2週間~)

唾液の中のカルシウムイオンなどが沈着し、「歯石」になります。

バイオフィルムの石灰化したもので、歯ブラシではとることができない状態です。

 

本来であれば、歯磨きによってSTAGE1とSTAGE2の間を往復し、健康を維持するのが理想です。

しかし、STAGE4、5に移行してしまうと、歯肉炎(歯肉が赤い、歯肉から出血する等)等に発展します。

 


【プラークを放っておくと歯周ポケットが深くなる】

 歯と接している部分の歯肉の細胞が、プラークの毒素によって破壊されると、歯と歯肉の間に隙間(歯周ポケット)ができます。歯周ポケットとは、歯から歯肉が剥がれてできるのではなく、歯肉の細胞どうしか離れてできる亀裂なのです。その亀裂である歯周ポケットからプラークが体内に侵入するのを食い止めるため、歯肉の細胞がどんどん歯の根元の方へと下がっていきます。そしてプラークがコントロールされないと、プラークの刺激によりまた歯周ポケットが深くなり、歯周病へと発展します。

 

 

【プラークにはブラッシング!】

では、そんな厄介なプラークを除去するには何が効果的なのでしょう?

プラークと歯肉炎の関係を調べるために行われた実験があります。歯学部の学生に2週間歯を磨かないで過ごしてもらい、ラークの状態(プラークの量と細菌の種類)と歯肉炎の状態を調べたのです。学生たちのプラークは歯磨き中断後、3日目~2週間後まで増え続け、歯肉炎は中断後5日目から認められるようになりましたが、ブラッシングを再開すると歯肉炎の症状がみられなくなったそうです。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

このほかにもさまざまな研究から「ブラッシングがプラークの減少に有効である」こと、「歯ブラシが届かない歯肉の下にも歯肉の上のプラークを減らすことで増殖を抑えられる」ことが分かっています。

 

 

【歯肉縁下はどうやってきれいにする?】

 プラークや歯石は、歯肉より上につく歯肉縁上のものと、歯周ポケット内につく歯肉縁下のものがあります。前述したように、歯肉縁上をブラッシングでケアすることは重要です。しかし、歯石になってしまったらどんなに上手なブラッシングでも取ることはできません。そんな、歯石や取り切れない部分のケアをし、歯肉の健康を取り戻すのが歯科医院の仕事です。

 実際には、スケーラーという器具を歯周ポケット内に入れ、歯の表面からプラークや歯石を丁寧に取り除きます。

お口のさまざまなトラブルの原因、プラーク!

しかし、歯肉縁下の歯石やプラークを取り除いただけで歯周病が治るわけではありません。

普段のブラッシングができていないとプラークがまた歯肉縁下に入り込み、炎症が再発してしまいます。そこで、患者さんが日ごろから自分で歯を清潔に保てるように、歯科医院ではブラッシングの指導もしています。もし、自分に合った歯ブラシや歯磨き粉が分からない場合は私たちにご相談くださいね!

 そして、歯科医院でプラークや歯石を除去したあとも、ブラッシングは続けていきましょう。

 

 

【歯肉炎や歯周病だけじゃない!プラークはむし歯の原因でもある】

 プラーク中にはむし歯菌も存在しています。むし歯菌は、砂糖などの炭水化物を分解して「酸」をつくります。その酸によって歯の表面が溶けることを「脱灰」といいます。その脱灰から歯を守ってくれるのが唾液の「再石灰化」という作用です。歯の表面では、常にこの脱灰と再石灰化が繰り返されています。むし歯は多くの生活習慣からなる疾患です。その要因にプラークも含まれているのです。

 

 

また、次回もプラークが引き起こす問題や、対策についてお話していきます!


【うえの歯科医院 リクルートサイト】

学生向けのサイト!

スタッフ一人ひとりのインタビュー動画をみれたり、働く姿を知ることができる!

8月10日、多職種説明会参加者募集中!!