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2022/11/07ドライソケットになると激しい痛みが出るの?原因や治療についても解説

こんにちは、医療法人VERITAS

うえの歯科医院の歯科医師、河合広暉です!

ブログを開いていただき

ありがとうございます。

本日はドライソケットというものについて

考えて参りたいと思います。


●ドライソケットとは?

皆さんはドライソケットという言葉を

ご存じでしょうか?

ドライソケットとは、歯を抜いた後に

傷口が閉じきらず露出してしまっている

状態のことを指します。



●ドライソケット

ドライソケットを深く知る前に、抜歯後の

治癒についてのお話をさせていただきたい

と思います。

抜歯後は抜歯窩という穴ができるのですが

、通常であればそこを血餅というかさぶた状の膜が覆いその中で血液が満たされることにより

組織や骨が再生していき治癒していきます。

ドライソケットは、この血餅という膜が

剥がれていることにより、傷口が保護されず

細菌感染が起き、痛みや出血を伴う良くない

状態です。

原因としては主に3つほどあります。

→1.骨自体の血流が悪くなっていて抜歯した穴に

  血が溜まらなかった

 2.うがいなどをしすぎて血の膜が剥がれて

  しまった

 3.免疫力が落ちていて骨の表面に感染が

  起きている


●抜歯後の痛みについて

抜歯後の痛みには大きく2つのパターンが

考えられます。

正常に治る際の痛みとドライソケットによる

痛みの場合です。

→1.麻酔が切れたことによる痛み

  抜歯前にかける麻酔は通常2〜3時間程

  効いていますが、その後は切れてしまい

  歯を抜いたばかりの傷口にどうしても

  多少の痛みを感じることがあります。

  麻酔が作用している時間や切れた後の

  痛みの有無には個人差があります。

  麻酔が切れる前に処方された痛み止めを

  服用することにより、術後の痛みは

  ある程度抑えられます。

  1〜2日で痛み止めが必要ないくらいまで

  痛みは落ち着きます。


 2.ドライソケットによる痛み

  ドライソケットになった場合の特徴として

  痛みが長引くという点があります。

  麻酔が切れたことによる1〜2日の痛みに

  対し1週間以上続く痛みがあります。

  また麻酔切れは麻酔後数時間が痛みの

  ピークなのに対し、ドライソケットによる

  痛みは抜歯直後よりも1〜2日後が痛みの

  ピークになり、少し遅れて3〜4日後が

  腫れのピークになります。


つまり抜歯後数日しても痛みが引かない場合は

ドライソケットが考えられるため、受診される

ことをおすすめ致します。



●ドライソケットができるとどんな痛みが

出るのか?

痛みの度合いとしては非常に強いです。

夜に眠れない程の強い痛みが出現します。

→ドライソケットになると抜歯後3〜5日で

 痛みが発生し1〜2週間続くとされています。

 また自発痛(何もしていなくてもズキズキ感じ る痛み)があり、心臓の拍動に合わせた様な

 ズキズキした痛みが特徴的になります。


●治るにはどれくらいかかるのか?

ドライソケットになると、強い痛みが10日〜

2週間ほど続いた後、1〜2週間かけて徐々に

痛みが引いていきます。

つまり痛みが完全におさまるまでだと、

長ければ1ヶ月ほど期間を要することに

なります。


●ドライソケットにならないためには?


1.抜歯当日にうがいを頻繁に、または強く

圧をかけたりしないこと


2.強いブラッシングや舌や指で傷口を

触るようなことをしない 


3.飲酒を控える(アルコールにより血管が

広がり、血餅が形成されにくくなる)


4.喫煙は控える(ニコチンにより血管が収縮し

血餅ができにくくなる)


5.激しい運動や長時間の入浴

(血流を活発にし、代謝をあげるような行為は

出血のリスクを上げ傷口の治りを悪くします)


※抜歯当日から1日くらいまでは

どうしても滲む程度の出血が伴うこと

があります。

これで不安になってうがいを頻繁に行うことで

血餅を剥がしてしまい逆効果になること

があります。

どうしても気になるときには、うがいは

軽く含んでそのまま出してください。

傷口、または血餅に水圧をとにかく

かけないようにすることが、とても大切です。


●ドライソケットの痛みを和らげるには?


1.痛み止めを飲む

(薬のアレルギーがなければ、市販の痛み止め

を服用していただいても大丈夫です)


2.ドライソケットをよく洗浄し

 軟膏を塗ってもらう

(クリニック・医院を受診していただき

傷口の洗浄と専用の軟膏の塗布を行います)


3.ドライソケット部を縫合して塞ぐ


4.再掻爬

(治りが悪い場合、麻酔をかけ出血させること

で血餅の再形成を促します)




●まとめ

ドライソケットは抜歯当日ではなく

2〜3日後に痛みのピークを迎え、

1〜2週間ほど持続する。

とにかく抜歯後の患部に圧を加える行為や

代謝を上げて出血を促すような行為、

当日のアルコール摂取や喫煙を控えることが

大事です。

もし痛みの持続がある場合、痛みを我慢せず

すぐに受診し、痛みを緩和する処置を受け

患部を清潔に保ち細菌感染を防ぐことが

重要です。


大事なことは抜歯後はどなたでも

多少の出血や痛みはある場合がありますが、

その時に過度に強く洗ったりしないことです。

1日くらいで痛みが治れば、それは

正常な治癒の過程です。

痛みがどうしても数日持続する場合

すぐに連絡していただくことが大事です。


ドライソケットになると激しい痛みが出るの?原因や治療についても解説

ブログ監修者


医療法人VERITAS うえの歯科医院 

理事長 上野友也


1993年 鶴見大学歯学部卒業

1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了

1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生

2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了

2002年 うえの歯科医院設立

2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立

2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了

2008年 JIADSペリオコース修了

2009年 JIADSエンドコース修了

2010年 JIADS補綴コース修了

2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了

2012年 ニューヨーク大学CDE在籍


• 所  属

国際インプラント学会(ICOI)会員

日本顎咬合学会会員

財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー

OSI会員

JIADS会員

厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医

鶴見大学歯学部附属病院共同診療医

済生会東部病院共同診療医

横浜労災病院共同診療医

日本歯周病学会

日本臨床歯周病学会

日本口腔インプラント学会

鶴見大学歯学部歯周病学講座