2022/05/22義歯の床とは?素材の種類や選ぶポイントを紹介
みなさんこんにちは
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療うえの歯科医院
歯科助手・管理栄養士の遠藤です。
今日は総入れ歯の義歯床の種類についてお話します。
実は入れ歯の本体である義歯床もいくつかの種類があり、
それぞれメリット・デメリットがあるんです。
総入れ歯では特に上の入れ歯については義歯床の種類によって違いが感じられます。
▼義歯床とは?
◇総入れ歯の本体のこと
総入れ歯とは歯が1本も残っていない場合に用いる取り外しできる装置です。
人工の歯(人工歯)と歯のない部分の粘膜の上に乗るピンク色の床(義歯床)からできています。
義歯床とは総入れ歯の本体で、人工の歯を支え口の粘膜と密着して総入れ歯を安定させる部分です。
総入れ歯、特に上の入れ歯については義歯床の種類によって違いが感じられます。
◇義歯床の種類
すべてプラスチックでできているレジン床義歯、シリコン床義歯、金属床義歯があります。
・金属床
義歯床の部分が金属で加工されている入れ歯のことを金属床義歯と呼びます。
金属で作る入れ歯の最大のメリットはは、金属を使用することにより、
入れ歯を薄くすることが出来、丈夫で壊れにくいことです。
プラスチックと違って入れ歯がたわまないので、
あご(顎堤)に負担がかからず痛めにくくなります。
また金属でできているので、熱が伝わりやすく、熱い食べ物、冷たい食べ物が簡単に判別できます。
発音しやすいというメリットもあります。
・シリコン床
入れ歯の裏側の部分を「生体用シリコン」というクッションで覆った全く新しい義歯です。
生体用シリコンは、表面硬度が柔らかく適度な柔軟性があり、口腔内の粘膜と同じようなの弾性があります。
そのため、噛んだ時の痛みを和らげ、吸着力が増すことにより安定して食べ物を噛むことができます。
欠点はレジン床と異なり柔らかいので義歯用ブラシで強く擦ったりすると傷がつき、
汚れがつきやすくったり汚れがしみこみやすくなったりするため、長くもたない点です。
・レジン床
歯肉に触れる部分が、ピンクのプラスチック(レジン)で作られた義歯で、
保険適応できるのはすべてこのタイプの義歯です。
プラスチックのため壊れにくくするためにある程度の厚みが必要で、
違和感を感じることがあります。
また、厚みがあるため、熱が伝わりにくくスープなどを食べたときに熱さを遅れて感じるというように
食べ物の温度が感じにく質的な難点があります。
また、厚みのため、スープはじめて総入れ歯を入れた方は、
後ででおとずれる熱さにびっくりしてしまうことがあるので気をつけなければなりません。
ただ、邪魔な感じなどの感覚は患者さんによってだいぶ異なります。
■義歯床を選ぶときのポイント
◇金属アレルギーがあるかどうか
金属床義歯で活用されるコバルトクロム合金ではありますが、近年ではアレルギーを引き起こす可能性のある金属として認識され、
金属と接触する粘膜に発赤や痛みの症状が出ることも報告されています。
◇熱が伝わりやすいかどうか
金属床義歯の方がプラスチック床の義歯に比べて薄く、熱が伝わりやすいため
熱い食べ物、冷たい食べ物が簡単に判別できます。
逆にレジン床であると厚みがあるため、熱が伝わりにくく食べ物の温度が感じにくい場合があります。
◇厚みはどうか
うまくはまるかをしっかり確認しておくことが重要です。
■義歯を取り扱うときの注意点
◇義歯をこまめに掃除する
入れ歯は食後に必ず外して清掃して下さい。お口の清掃とは別に行います。
・入れ歯の清掃は水で注ぎながら、入れ歯専用のブラシ(普通の歯ブラシでも可)で行います。
この時洗面器の中で清掃すると入れ歯を床などに落とすことが少なく安全です。
・入れ歯の中に侵入した細菌はブラッシングだけでは除去できません。
週に1~2回は「入れ歯洗浄剤」を併用すると効果的です。
◇義歯をなくさないようにする
入れ歯を外したときには
・入れ歯を外す時は入れ歯ケースに必ず入れる
・入れ歯を置く場所を徹底する
というように入れ歯をなくさないように対策を行いましょう。
◇義歯のかみ合わせがあっているかどうか
時間の経過とともに歯ぐきの痩せ、歯のぐらつき、入れ歯の劣化などの理由で
徐々に入れ歯が合わなくなってきます。
合わない入れ歯を我慢して使うのではなく、身体の変化と入れ歯を合わせていく必要が出てきます。
■まとめ
本日は義歯床の種類について紹介しました。
それぞれメリット・デメリットがあるのでそれぞれの特徴を踏まえてご自身に合う入れ歯を選んでください。
うえの歯科医院でも義歯の相談ができます。
興味のある方はスタッフまで声をかけてください。