2022/05/194月5月は顎が痛い季節なの?
皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜
歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。
こんにちは。今年も夏が近づいてきましたね。暑い夜と寒い夜が交互にやってきて、寝苦しい日が続きます。歯や顎は痛くありませんか?
急に話が変わった、そんな風に感じるかもしれませんが、寝苦しさと口周りの痛みには関連がある事があります。
どうしてそんなことが起こるのでしょうか?
4月5月は顎が痛い季節?
そうとも言い切れませんがそうでないとも言い切れない、かもしれない。そんなお話です。
どんな事が起きるかと言えば、最も疑わしいのが歯ぎしりや食いしばり、歯の接触習慣です。
歯ぎしりというのは、歯と歯を強い力でこする様な動作全般を指して使う言葉です。寝ている間に行われるイメージですが、日中の起きている時(覚醒時)にも行っている人もいます。YouTubeで「歯ぎしりの音」と検索すると、その音を聞くことができます。「歯ぎしりの音がうるさくて眠れない」と家族やパートナーから指摘を受ける方もいらっしゃいます。私事ですが、私は小学生のころから歯ぎしりをしていました。小学校高学年の頃、別の部屋で寝ている母から「歯ぎしりがうるさくて眠れない・・・」と苦情を言われたことがあります。歯ぎしりというのはそれほどの音量です。それほどの音量が、歯から発せられている・・・恐怖ですね。
食いしばりと呼ばれるものは歯ぎしりに似ています。強い力で噛みこむ行為ですね。ただ、噛む位置が通常の位置とは全く違う場合があったり、タッピングといって、歯と歯を合わせて、離して、合わせて、離してを繰り返すような行動が起こる事があります。噛む位置が前や横、後ろの無理な位置で噛んでる場合では、歯と顎に過大な力が加わり、負担となります。無理な位置で噛み合わせて力を入れるので、筋肉痛のような症状が出る事もあります。起きている時に食いしばっている人は、実は多いです。漫画などでは、主人公が力を入れる時に、口元の吹き出しで「ギリッ」と書かれていたり。何かの訓練をしているトレーナーが「歯を食いしばれ!」と怒鳴ったりなど、起きている時に食いしばるイメージはたくさんあります。また、力を入れる時は食いしばるとよい、という様な間違ったイメージが伝わっていたりします。ちなみにですが、力を最も出しやすい状態は、歯と歯が若干離れた状態だそうです。ボクサーやレスラー、陸上選手などのスポーツで使われるマウスピースは歯と歯が接触しないように作られています。これは、歯と顎を保護する目的に加えて、体が力を出しやすい位置に顎を誘導することも機能の一つです。
歯の接触習慣はTCHとも呼ばれます。Tooth Contacting Habitの略です。
力を加えているのではなく、歯と歯を接触させている状態です。それを行っている本人は、ずっとその状態で生活していますので、問題意識を持ちにくい事も特徴です。何がいけないかというと説明も難しいのですが、年中無休で窓ガラスと窓ガラスを擦り合わせる仕事を顎が行っているようなイメージです。歯というのは非常に硬い材質で出来ています。ガラスに近いイメージです。それを一日中、毎日、こすり合わせているのです。ガラスって硬いもので叩くと割れてしまいますよね。ガラスもとても硬い素材です。ガラスでガラスをカチカチ叩いたりぐりぐり擦ったりすると、ガラスは割れたり傷がついたりしていきそうですね。知らぬ間に歯はすり減って、表面がはがされて行ってしまいます。理想的な状態は歯と歯は食事の時以外は接触しない、ベロが上顎にそっと触れている、というのがざっくりとですが理想の状態になります。
最初季節の話をしていたんですが・・・
それは、新年度であったり、湿気や寒暖差であったり、体がストレスを受けるからです。
ストレスを受けると、体は交感神経優位になると言われています。
交感神経というのは興奮を、副交感神経というのは安静をつかさどっていて、お互いがお互いを抑制しあっています。
交感神経が働くと副交感神経が抑えられて興奮します。副交感神経が働くと、交感神経が抑えらえて安静状態になります。
社会的なストレスや、環境的なストレスは交感神経を働かせてしまいます。体は興奮状態が続きます。そうすると、睡眠時間が減ったり睡眠の質が下がったりします。歯ぎしりは浅い眠りの時に生じやすい事が知られています。つまり、交感神経が優位な状態で睡眠に入ると歯ぎしりが起きやすくなってしまう可能性があるのです。環境の変化が起きやすい新学期や連休明けは生活習慣も変わりやすく、それだけでも体にはストレスです。また、スマホやゲームが普及してブルーライトなども問題になっています。睡眠前にブルーライトを目にすると睡眠の質が下がる、というのはよく目にすることですね。
睡眠の質が下がった結果として、歯や顎に痛みや疲労感を出してしまっている、かもしれない。
「痛み」は体が発するシグナル、という考え方があります。
顎が痛い時はもしかしたら、「休むことも大切だよ」と体が言ってくれているのかもしれませんよ。
うえの歯科医院では歯ぎしりや食いしばりなどの相談も受けています。
気になることがある方は気軽にご相談ください!