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2021/07/22寝起きの息がクサイんです。

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜

歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。



今回は寝起きの口臭についてです。

寝起きに自分や家族、パートナーの口臭が気になったという方、多いのではないでしょうか。

実は患者様からもよく質問があったりします。

「うちの子、寝起きの息が・・・」

「うちの奥さん、寝起きが・・・」

そんな、聞きたいけど聞けない口臭の話を今日はしていきたいと思います。


さて、口臭はどんな時に起こるのでしょうか。


口臭は

①生理的口臭

②病的口臭

⓷摂取物由来口臭 に別けられます。



①生理的口臭 は生活において通常発生する口臭の事です。

②病的口臭  は病気に由来する口臭の事です。

⓷摂取物由来口臭 はニンニクなどが分かりやすいですね。食べ物や飲み物、薬品などで生じるものです。




さて、問題は①生理的口臭です。

通常状態でも口臭は発生する、という事です。

そして、寝起きの口臭は生理的口臭に分類されています。



①体は常に新しい細胞を作っています。そして古い細胞を捨てています。

 体をこすると出てくる垢や、自然に抜けてくる毛がそれです。

 口の中でも同じことが起きています。

 特に口は、温度の高いもの・低いものに触れ、固いもの・柔らかいものに触れます。

 刺激があると細胞は傷つき、剝がれやすくなります。また組織は、刺激を察知して細胞を作る事を早めます。

 更に口の中では、舌と歯ぐき、歯ぐきと頬など、お互いに接触しあいます。

 これも刺激の一つです。

②口の中には無数の微生物が存在します。

 通常、微生物の増殖は、口の動きによって抑制されます。

 顎や舌が動くことで、また歯と歯が接触することでお互いをこする為に減少します。

 また唾液中の抗菌物質によっても増殖が抑えられます。

 微生物、と書いているのは、細菌だけでなく、真菌も無数に存在するからです。

 真菌とは、コケの事です。カンジダ菌などは真菌に分類されます。口にもカンジダ菌はたくさん生活しています。



生理的口臭の原因は主に、上にあげた2つによるものです。


①古くなった細胞

細胞は古くなると垢となって剥がれ落ちます。

垢は起きている状態であれば嚥下(飲み込み)で胃に運ばれたり、唾として吐き出されたりします。

しかし、寝ている間はこれらの運動が不足します。

剥がれた垢はそこで細菌に食べられたり、唾液に分解されたりします。

②微生物の増殖

微生物はそれ自体が固有のニオイを発します。これは、代謝(食と排泄)がそれぞれ異なり

代謝するもの、産生するものがそれぞれ異なるからです。

(私たち歯科関係者は、口臭でむし歯がある、歯周病があると考えることもあります。)

寝ている間は唾液の量が減り、また唾液が十分に口の中に巡りません。

口が動かなかったり、口が開いてしまっていたりするからです。

そのため、一日の中で、口の中の微生物は、寝ている間に一番増殖します。


これらにより、細菌は増えてにおいを発し、細菌の増殖による刺激で細胞が破壊されてにおいを発します。

結果的に、それが一番高まった「寝起き」に「口がくさい」状態になってしまいます。




どんな人が要注意?

・寝る前に歯磨きしてない・十分でない

 これは、書かずともお分かりかもしれません。汚れが原因です。

 また、寝る前の汚れは上に書いたように増殖します。

 微生物は二倍に増えていきますので、元の数が多いほど、寝起きの時の数は多くなっているでしょう。

・起きた時に口が乾いてる

 知らぬ間に口呼吸になってしまうことで起こります。日本人は骨格に対して下顎が小さく、首が太いため

 口呼吸になり易い特性を持っているともいわれています。

 口呼吸では口が乾き唾液も抑えられ、渇きによっても口の細胞は破壊されるために急激に口臭が増加します。

・起きた時に口がすっぱい

 これは、寝ている間に微生物が増殖し、その結果、酸性物質を作り出している状態です。

 口臭だけでなく、歯周病・むし歯も促進されている状態です。急いで歯を磨きに行きましょう。

・歯周病の診断を受けている

 歯周病では細菌が歯ぐきの中で増殖しています。また、細胞が壊されていて炎症が起きているのが

 歯周病です。臭いは増加しやすくなります。

・生理中や、ホルモンバランスが乱れている時

 歯周病原菌の中にも女性ホルモンを好んで増殖するタイプが存在します。

 その他、ホルモンの乱れは代謝の乱れを生じる場合があります。

 体臭・口臭が変化する場合があります。





寝起きの口臭、どうしたらいいの?


一番は、寝る前の歯みがき、毎日の歯みがき です。

やはり微生物の数を減らすことで口臭は減少します。

寝る前にしっかりと汚れを落とすことで、微生物の増殖も抑えることができます。

また、垢すりではないですが、歯ぐきをしっかりとマッサージすることで健全な代謝が促されます。

清潔で丈夫な歯ぐきが得られることで自然な口臭は減少していきます。


そして、病的口臭を抑えることも重要 です。端的に言えば、歯周病治療です。

タバコによる歯ぐきの炎症は、血流を抑えることが知られています。

血がなければ歯ぐきは息が出来ない状態と同じです。まだ大丈夫だったはずの細胞も

垢となって剥がれていってしまいます。

また歯周病では常に炎症が生じている状態になります。

炎症が起きている組織では血流が増加し、代謝が活発になります。

これは刺激から身体を守るためで、歯周病という刺激で細胞が破壊され

それを補うために細胞増殖が促進されます。

増殖が促進されればその分剥がれ落ちる細胞も増加します。

加えて、歯周病原菌には血液を得ることで増殖する菌もいます。

歯周病・歯周病による出血も口臭を増加させる重要な因子です。


最後に、水をしっかりと飲む

夏場で余計に体の水分が失われやすくなっています。

口が乾いて息がくさい、というのは自覚もしやすいかと思います。

緊張すると口がくさくなるのも、緊張によって唾液が減少して生じると言われています。

水分を取る、うがいをするなども十分な口臭抑制が期待できますよ。


うえの歯科医院では、口臭予防のためにも定期的なクリーニングを

行っています。

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