2024/08/29インプラント治療の腫れはいつまで続く?ピークや引かない場合は?
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。
何らかの理由で歯を失ってしまった場合、インプラント治療を検討している方々も多くいらっしゃるかと思います。
「インプラントという名前は聞いたことがあるけど、どういう治療かは詳しくわからない。」
「インプラントって何となく手術が怖いイメージ…」
「インプラント治療の後も痛みが続くのでは…?」
と様々な不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
なかでも、インプラント治療を検討している方々の中には、手術後に腫れることがあるのかについて疑問を抱いている方も多いのが印象的です。
インプラント治療は、歯の欠損部分に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の被せ物(上部構造)を取り付ける治療方法です。
インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込む手術の際に腫れることがあります。
今回はインプラント治療を行なった場合の腫れについてご紹介します。インプラント治療について不安に思っている方はぜひチェックしておきましょう!
■インプラント治療の腫れはいつまで続く?
インプラント手術は、インプラントを挿入するために歯茎を切開し骨を削るという作業を行います。そのため、個人差はありますが術後には腫れが出ます。
腫れの期間はおおよそ以下の通りです。
◇腫れや痛みは術後約1週間
◇ピークは術後2~3日目
腫れが出た場合は術後約2~3日目がピークとなり、4日目以降から徐々に軽減していくことがほとんどです。 およそ一週間経つ頃には気にならなくなるでしょう。
腫れに痛みを伴わない場合は大きなトラブルが起きている可能性が低いため、腫れが引いていくのを待ちましょう。
しかし、様子を見ていても腫れが引かない場合やますます腫れてきている場合などは、何かしらのトラブルが発生している可能性があります。抜歯やインプラントなどの手術後は、創が血餅と呼ばれる血液の塊(かさぶた)により覆われています。しかしこの組織は、刺激や血圧の変動などの影響で簡単に壊れやすいです。
そのため、術後の出血や感染といった合併症の原因となります。術直後は創に刺激を与えないように、安静にすることが大事です。
術直後から出血が止まらない場合や異常を感じる程の腫れが起きた場合は早めに担当の医師に相談し、指示を仰ぎましょう。
■インプラント治療で腫れるのはなぜ?
厄介なインプラント治療後の腫れですが、なぜ腫れが起こってしまうのでしょうか?
◇免疫・防衛反応が起こる
インプラントの手術は身体にとってはかなり負担の大きい侵襲行為であり、患部を再生しようとするために身体が炎症を起こし、腫れが表れます。
歯肉や骨の移植を行った場合はさらに数日ほど腫れが治るまでの期間がかかり、一度に多くのインプラントを埋め込んだ場合は、1週間から10日ほどかかります。
もし2週間経っても腫れが引かない場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。例えばインプラントに対する拒絶反応です。体がインプラントを異物とみなし、免疫細胞が周辺組織を攻撃するため、患部が腫れてしまいます。確率としては低いですが、そのまま放置するとインプラントが抜けてしまうため、早めの対策が必要です。
◇患部が細菌に感染している
インプラントの手術をする前に虫歯や歯周病の治療を済ませます。なぜならインプラントを埋入する際の外科手術で細菌が患部に侵入するのを防ぐためです。同様に手術で使用する器具は滅菌し、無菌室で手術を行います。それくらいインプラントの手術にあたっては、細心の注意を払わなければいけません。
ところが、どこかで不備があると手術中に細菌が入り込んでしまい、術後に腫れる原因になります。そのまま放置するとやはりインプラントが抜けてしまうため、抗菌薬を服用して改善することになるでしょう。
細菌感染は歯科医の衛生管理に問題があると起こりやすくなります。インプラントの治療を行うすべての歯科医が、必ずしも無菌室や滅菌器を備えているわけでもありません。インプラントの治療を受けるにあたっては、衛生管理をチェックしましょう。
もちろん、傷口が完全にふさがるまでは、毎日のセルフケアが大事です。これを怠ると傷口に細菌が入り込んでしまいます。セルフケアは自分自身でばっちり行う必要があります。
◇インプラント周囲炎になっている
インプラント周囲炎は細菌感染の一種で、手術後のケアを怠ると起こりやすくなります。原因は歯垢や歯石です。つまり日ごろの歯磨きなどによるプラークコントロールを怠ると歯垢や歯石がたまり、インプラント周囲炎になりやすくなってしまいます。
インプラント自体は虫歯になりませんが、「歯根膜」が無いため健康な歯よりも細菌が侵入しやすい状態です。歯と歯茎の間に溜まった歯垢や歯石によって細菌が侵入すると、インプラントの周りでは歯周病に似た症状が起こります。次第に歯周ポケットが深くなり、周囲の骨が吸収され、そのままではインプラントが脱落してしまうこともあります。
インプラント周囲炎は普通の歯周病よりも進行が早く、喫煙者や糖尿病患者はさらにリスクが高まります。腫れに気づいた時点で、すぐに歯科医を受診しましょう。
◇インプラントのパーツが緩んでいる
インプラントのパーツが緩んでいることで細菌が入り込み、周りの歯や歯茎で炎症を起こしてしまうこともなくはありません。腫れが長引いたり術部に違和感を感じる場合はすぐにインプラント手術をした歯科医院でみてもらいましょう。
■インプラント治療後、腫れが引かない場合はどうしたらいい?
インプラント治療後、腫れがなかなか引かない…という場合には、まず歯科医院への相談が1番ですが、歯科医院に行くまでの間にすぐにでも自分でできることをいくつか紹介します。
◇口の中を清潔に保つ
手術後は、口の中を清潔に保つことが大切です。
手術後、口腔内の細菌が増えると傷口が細菌に感染し、それによって腫れが悪化する可能性があります。
特に手術直後は、手術箇所を避けつつも、お口の中全体の衛生を保つために丁寧に歯磨きを行うことが重要です。
ただし、手術の傷口に歯ブラシが当たると、出血や感染を引き起こす可能性があります。
手術部位以外は歯ブラシで丁寧に磨き、傷口のある場所はうがい薬を使用して優しくうがいを行ったり、磨くとしても歯科医院で置いているかなりやわらかい術部用の歯ブラシでやさしくブラッシングすることで、口の中全体を清潔に保つことができます。
◇患部を冷やす
腫れが大きい場合、腫れた部分を冷やすことで腫れの軽減が期待できます。腫れている箇所を冷やすときは、濡れたタオルを使用することをおすすめします。患部を極端に冷やしすぎると、インプラントと骨の結合を妨げる可能性があるためです。保冷剤や氷を使用する際は、タオルなどで包んでから軽く患部に当てるようにしてください。
これによって、過度に冷やしすぎることを防ぎつつ、腫れを抑える効果が期待できます。
◇血行が良くなる行動をとらない
手術後、血行が良くなり、血流が増加すると腫れや痛みが強まる可能性があるため、術後は血行が促進される行動を控えるようにしましょう。
血流を増加させる行動には、飲酒や入浴、激しい運動などが含まれます。特に、手術後の最初の2〜3日間はこれらの行動を避け、安静に過ごすようにしましょう。
◇処方された薬を服用する
手術後は、処方された薬を正しく服用することが重要です。インプラント手術後には、一般的に抗生物質と痛み止めが処方されます。
痛み止めは、痛みを感じる場合にのみ服用しますが、抗生物質は、処方された分量を最後まで継続して飲み切ることが必要です。
腫れや痛みが収まったからと言って、服用を途中で中止してしまうと、腫れが再び現れたり、悪化する可能性があります。正しい服用方法を守ることで、しっかりと腫れを抑えることができます。歯科医院で指示を受けた通りに薬を服用するようにしましょう。
■まとめ
うえの歯科医院ではインプラントに関するご相談も承っております。インプラントを検討しようと思っているけど迷っている、ただ話だけ聞いてみたい…!などなど、何かお困りごとがございましたらお問い合わせください。
うえの歯科医院 インプラント
https://www.veritas-implant.com/sp/
【ブログ監修者】
医療法人VERITAS うえの歯科医院
理事長 上野友也
1993年 鶴見大学歯学部卒業
1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了
1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生
2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了
2002年 うえの歯科医院設立
2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立
2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了
2008年 JIADSペリオコース修了
2009年 JIADSエンドコース修了
2010年 JIADS補綴コース修了
2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了
2012年 ニューヨーク大学CDE在籍
• 所 属
国際インプラント学会(ICOI)会員
日本顎咬合学会会員
財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー
OSI会員
JIADS会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
鶴見大学歯学部附属病院共同診療医
済生会東部病院共同診療医
横浜労災病院共同診療医
日本歯周病学会
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
鶴見大学歯学部歯周病学講座