-0001/11/30指しゃぶりは歯並びに影響が出やすい?顔の形への影響も出るの?
皆様こんにちは!鶴見区にある歯医者さん!
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療のうえの歯科医院
歯科衛生士の高橋です
今回は指しゃぶりのお話です!
今回は指しゃぶりの影響についてお話をしていきます。
指しゃぶりは長い期間続くことで影響がでてきます。
大きく分けて、
①歯並び・噛み合わせへの影響
②口の中への二次的影響
③口元やお顔の形への影響
④皮膚への影響
があります。
①歯並び・噛み合わせへの影響
・歯列弓狭窄(V字型歯列、高口蓋)
長時間、指を吸う圧が強いと、頬の筋肉が奥歯を内側に押すために左右の奥歯の間の距離が短くなり、歯列の幅が狭くなります。(歯列弓狭窄)。そのうえ、上の前歯を前方へ押す力が加わることで、U字型の歯列が、V字型の歯列に変形します。
そして、口蓋のくぼみが深くなり、高口蓋になります。
・開咬
指の腹面と背面が支点となり、上下の前歯を歯の根の方へと押し沈めてしまうために、上下前歯の間に隙間ができて、開咬となります。
奥歯は噛んでいるにも関わらず、上下の前歯が接触しないため、前歯で噛み切ることができない状態です。
・反対咬合
人差し指や中指を1本または、2本の指で下顎前歯にひっかけて指を吸うと、指の腹面で下顎を引っ張るため、下顎を前方に誘導する力が加わり、下顎前歯の唇側傾斜を引き起こします。(前歯部反対咬合)
・上顎前突
親指腹部を上に向けて吸うパターンがもっとも多くみられます。親指の腹を吸うことで、上の前歯が前に押し出されるため、唇側に傾斜し、歯の根の方に沈みます。親指の背面が下の前歯と接触することで。下の前歯は舌側に傾斜します。
こうすることで、大きく前歯が出たようなかたちになります。
・正中偏位、片側性犬歯部/臼歯部交差咬合
上顎の歯列弓狭窄により、上下の歯列の幅系があわなくなった結果、乳犬歯が早期に接触して、咬合時に干渉するため、下顎を横にずらして咬合するようになります。
その結果上下の正中がずれて、犬歯部や奥歯に交叉咬合になります。
交叉咬合は、簡単に言うと本来上顎の歯が下顎の歯にに覆いかぶさるようにして歯は並んでいますが、様々な原因により、その並びがずれたり変わって、下顎の歯が上顎の歯を覆いかぶさってはえたり、ちょうど接触しているような噛み合わせになります。
②口の中への二次的影響
①の歯並びや噛み合わせが変わってしまったときに、奥歯で噛んでも前歯に隙間が大きくできてしまう開咬になったとき、食事をして飲み込む嚥下は、お口がしっかり閉じた状態でなければならないので、開咬の隙間を舌が埋めようと、舌が前に出てきます。
これにより、さらに開咬は広がります。
そこから、さらに悪循環は出てきます。
・口唇閉鎖不全・口呼吸
お口がつねに「ぽかん」と、開いた状態になってしまったり、鼻呼吸ができずに口呼吸になってしまったりすることがあります。
口呼吸になると、細菌やウイルスが直接のどに到達して風邪をひきやすいだけでなく、お口の中が乾燥して口臭の原因にもなります。また、いびきをかきやすく、睡眠の質が落ちてしまう原因になります。
・咬唇癖・吸唇癖
出っ歯のような歯並び(上顎前突・下顎前突)になってしまったときに、上下の歯に水平的な距離ができると、前歯の切端に唇が接するため、吸ったり咬んだりしやすくなります。そのまま癖になってしまうのです。
・構音障害
簡単に言うと、発音に障害が出ます。
サ行・タ行・ナ行・ラ行は舌尖を上顎につけることで発音できますが、開口や舌突出癖があると、舌尖を上下の前歯の間から出す方が発音しやすくなります。舌足らずな音に聞こえます。
・舌突出癖・異常嚥下癖
開咬になると、上下の歯の間に隙間ができるため、隙間を埋めようとして舌を前方に押す行為(舌突出癖)が生じます。また、嚥下時には隙間より唾液や食べ物を飲み込めないため、閉鎖しようと舌で防ぎます。これを異常嚥下と言います。
・咀嚼癖
上下歯列が狭窄すると、噛みやすいところを求めて噛み合わせがずれてしまいます。
噛み合わせがずれると、顎がずれてしまい、将来顎関節症につながります。
・低舌位
本来、安静時や嚥下時、舌は口蓋(上顎)に接しています。高口蓋(上顎が深くなる)と、上顎骨の形態異常により舌が上位に維持できなくなり、舌が下がってしまい低舌位になってしまいます。
開咬になると、隙間を塞ごうと、舌が上下の歯の間に置かれることが多くなります。また、吸指癖が長期化すると、指によって舌が下方に抑えられる時間が長くなり、低舌位が起きます。
・審美的影響
開咬・反対咬合・上顎前突になると、自分の口元が気になりコンプレックスになる子どももいます。保護者の中には、自分の子どもがやめるべき年齢になってもまだ指を吸っているという行為より、むしろ容姿が気になっているという方もいます。
③口元やお顔の形への影響
指をしゃぶっているときに、緊張している口腔周囲筋は、吸っていない時に緊張がゆるみ、ポカンと口唇があいたままの状態になります。
常に、弛緩した状態で上唇は短く山型の状態になります。
④皮膚への影響
指しゃぶりによって、指の吸いダコ、指の「ふやけ」ができたりします。
また、口呼吸が習慣化することで口唇乾燥が起きます。
このように、たくさんの影響がでてきました。
次回は、指しゃぶりは何歳までならいいの?
どのように対応すればやめれる?などのお話を進めていきます。
うえの歯科医院では歯並びや癖についての相談も行っています。
なにか気になることがある方は気軽にご相談ください。