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2022/11/27歯石と歯垢の違いって何?それぞれつきやすい人の特徴も紹介!

みなさん、こんにちは!

医療法人VERITASうえの歯科医院

歯科医師の河合広暉です。


 みなさんは歯石と歯垢が、具体的に

どのような違いがあるのかご存じ

でしょうか?

 名前は似ていても、歯に与える影響や

それぞれの特徴は異なるので、本日は

両者の特徴と違いについて触れて

いきたいと思います。


●歯石と歯垢の違い

 ○歯石とは?

 →  磨き残しから発生したプラーク(歯石)が

  石灰化し硬化したもの。

   石灰化して固まっているため、

  基本的には歯ブラシで除去することは

  難しい。


 ○歯垢とは?

 →  磨き残しから発生する歯の表面に付着

  した白くてネバネバとしたもの。

  正体としては、細菌の塊である。

   唾液と口内にあるタンパク質が合わさる

  ことで歯面に付着、増殖する。

   歯ブラシで機械的に除去することが

  できる。


●歯垢がつきやすい人

 ○間食が多い人

 →  間食した後、口内をそのままの状態に

  しておくと歯垢がつきやすいです。

  食べ物を食べた後は、口の中の環境は

  酸性に傾きます。

   酸性でいる時間が長いほど、口の中の

  細菌は繁殖しやすい環境になってしまい

  ます。

   つまり間食や食後に歯を磨かないまま

  酸性に偏った口内環境で過ごす時間が

  長い人は、歯垢が付着または繁殖

  しやすいということになります。


 ○口呼吸をしている人

 →   皆さんは普段口と鼻どちらから息を

  吸っていますでしょうか?  

   口呼吸の人は、鼻から息を吸う人に

 に比べてはるかに虫歯や歯周病のリスク

  が高いんです。

   先述したように、元々中性に保たれて

  いる口の中の環境が物を食べて酸性に

  傾くことで、歯垢がつきやすく虫歯に

  なりやすい状況を作ります。 

   元々人間の口には、酸性に傾き過ぎない

  ようにある機能が備わっています。

  その機能とは唾液です。

  

  →唾液の作用について

   唾液は緩衝作用があり酸性を中性に戻す

  のと同時に歯面に歯垢が付着しないよう

  洗い流す力があります。

   口の環境を保つための大事な味方である

  唾液は、口呼吸やドライマウスといった

  乾燥により著しく効力が低下してしまい

  ます。

   つまり唾液を失いやすい口からの

  呼吸は歯垢を繁殖させやすく、虫歯の 

  リスクの要因になるのです。


●歯石がつきやすい人

 ○口内に唾液が多い人

 →唾液が多いとタンパク質と合わさって歯石

 になってしまうことが多くある。また部位

 としても唾液の分泌が多い下の前歯の裏側

 、上の奥歯の表側に歯石はつきやすいです。


 ○甘いものをよく食べる

 →口内の細胞を活性化させる役割を持って

 いるので歯石がつきやすくなってしまう。


 ○間食の回数が多い人

 →噛む量が多いのでその分唾液が多く出る

 ことにより歯石が自然とつきやすくなって

 しまう。


 ○歯磨きがしっかりとできていない人

 →歯の磨き残しがあると歯垢が石灰化して

 歯石になりやすくなってしまう。


 ○唾液の性状

 →唾液のpHが高くアルカリ性に近いこと

 唾液がサラサラしていることが歯石が

 つきやすくなる条件の一つとされて

 います。


●歯石がつかないようにするには

 ○磨き残しがないようにする

 →磨き残しの部分が唾液と組み合わさって

 歯石になるのでまずはしっかりと歯磨き

 をすることが大切です。


 ○間食の後に歯を磨く

 →間食の後も歯を磨くことで口内の細菌を

 キレイにすることができるので歯垢を

 自然とつきにくくなります。


●歯石がつかないようにするには

 ○染色液で磨き残しを確認する

 →染色液を使用することで気付いていない

 ところまで歯を磨いて歯石の付着を予防

 することができる。


 ○食生活を改善する

 →1日に食べるご飯の数や量を決めることで

 唾液をできるだけ出さないようにすること

 ができる。


 ○デンタルフロスを使用する

 →歯ブラシが届きにくいところを

 デンタルフロスを使用することでキレイに

 することができる。


 ○ 歯並びが悪い人は矯正をする

 →歯並びが悪いことから歯の磨き残しが

 多くなり歯石がついてしまうことがある。

 

●まとめ 

 ○歯石と歯垢の違いとは?

 →歯垢は磨き残しによって発生する

 細菌の塊が歯面に付着したもの。

  歯石は、残存した歯垢が唾液、血液などと

 混ざり石灰化したもの。

  歯垢は歯ブラシで機械的に取り除くこと

 ができるが、歯石は歯医者による処置

 でしか取り除くことができない。

  歯石は細菌が歯面に付着するための

 足場になってしまい、歯周病が進行する

 第一の要因になってしまう。


 ○歯垢と歯石がつきやすい人は?

 →歯垢は磨き残しや間食の回数、

 唾液の分泌量が主に関係してくる。

 また歯並びが悪くプラークを取り除く

 ことが元々難しい場合がある。

  歯石は唾液の性状が関係してくる。

 唾液の分泌量が多くサラサラしており

 pHが高いものだと歯垢を再石灰化させる

 作用が強いとされている。


歯石と歯垢の違いって何?それぞれつきやすい人の特徴も紹介!

ブログ監修者


医療法人VERITAS うえの歯科医院 

理事長 上野友也


1993年 鶴見大学歯学部卒業

1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了

1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生

2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了

2002年 うえの歯科医院設立

2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立

2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了

2008年 JIADSペリオコース修了

2009年 JIADSエンドコース修了

2010年 JIADS補綴コース修了

2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了

2012年 ニューヨーク大学CDE在籍


• 所  属

国際インプラント学会(ICOI)会員

日本顎咬合学会会員

財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー

OSI会員

JIADS会員

厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医

鶴見大学歯学部附属病院共同診療医

済生会東部病院共同診療医

横浜労災病院共同診療医

日本歯周病学会

日本臨床歯周病学会

日本口腔インプラント学会

鶴見大学歯学部歯周病学講座