2021/06/27歯周病の予防にコーヒーが効果的?口臭の原因になることもある?
こんにちは!横浜市鶴見区にある管理栄養士のいる歯医者さん!
インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療うえの歯科医院、歯科助手・管理栄養士の髙橋です♪
皆さんは日常的にコーヒーを飲まれますか?
習慣となっているコーヒーに健康的な効果があれば、とってもうれしいですよね。
コーヒーといえば、歯に着色・ステインがつくイメージがありますよね。
しかし、実はコーヒーが歯の健康に良いのではないか?という意外な研究がなされたようです。
「2009年のインドの研究(コーヒー協会の資金提供を得て行われた)は、ランダムに選んだ1000人を30年以上追跡したデータを分析し、
ブラックコーヒーを飲む人は虫歯の発生率が有意に低い、ただし牛乳や砂糖を加えると保護効果のほとんどが失われる、と結論づけた。」
『ハーバード医学教授が教える健康の正解』(ダイヤモンド社刊)より
実際のところはどうなのでしょうか?
本当にコーヒーは歯の健康に効果があるのでしょうか?
その疑問に対するお答えを歯科管理栄養士の観点からお伝えいたします♪
■歯周病の予防にコーヒーが効果的?
具体的にはどのように歯の健康に効果的なのでしょうか?
どうやら歯周病の予防にコーヒーが効果的なのではないか、といわれています。
歯周病といえば、お口の中の細菌が増殖し悪さをして、
歯を支える土台となる骨が溶けていき、歯茎が痩せ、歯がぐらつき、
最終的には抜歯の原因ともなる病気です。
歯を抜く原因の第一位がこの歯周病といわれています。
しかも歯周病はお口の中に害をもたらすだけではなく、
全身の疾患にも悪影響を及ぼす、とても厄介な病気です。
そんな歯周病に対して、コーヒーはどのように予防効果をもたらすのでしょうか?
◇抗酸化作用
コーヒーにはポリフェノールという成分が豊富に含まれています。
このポリフェノールこそが、歯周病予防に効果がある可能性のある成分です。
ポリフェノールときくと、どのような食べ物を思い浮かべますか?
ワインやブルーベリー、お茶、チョコレート、コーヒーなどが思い浮かぶのではないでしょうか?
ポリフェノールとは何かというと、
植物に含まれる色素やアク、渋味、苦味の成分です。
確かに、思い浮かぶ食べ物は色が特徴的であったり、独特の渋味や苦味のある食べ物ばかりですよね。
ポリフェノールとは、植物が紫外線や低栄養、乾燥等の自然のストレスから自分の体を守るために、生み出したものです。
だからこそ、ポリフェノールは化学的に強い効果を発揮すると期待されています。
なんとコーヒーに含まれるポリフェノールの量は、
紅茶や緑茶の約2倍! その他の野菜などに比べるとおよそ3~4倍のポリフェノールが含まれているのです。
そんなポリフェノールの最大の効果が「抗酸化作用」です。
抗酸化作用とは、その名の通り、酸化を抑える働きです。
私たちの身体は常に生きるために代謝をしています。
その中で「活性酸素」というものが作られます。
この活性酸素の働きを抑える作用を抗酸化作用といいます。
活性酸素が増えれば増えるほど、私たちの遺伝子は傷つき、
老化が早まったり、生活習慣病やガンのリスクが上がってしまうといわれています。
そして、老化が早まったり、生活習慣病・ガンのリスクが上がることで、
より活性酸素が増えやすい環境となり、負の循環を繰り返してしまいます。
だからこそ、病気の予防やアンチエイジング効果を期待して、
抗酸化作用のある食べ物が注目されています。
抗酸化作用は、全身の疾患やアンチエイジングだけではなく、歯周病の予防の観点でも重要な働きを期待されています。
抗酸化作用のある食べ物を摂ることで、活性酸素を除去し、
血流がアップし、免疫力低下を防ぐことが期待されています。
だからこそ、強い抗酸化作用を持つポリフェノールを多く含むコーヒーが
歯周病予防にも効果的なのではないかと期待されているのです。
◇糖分の多いコーヒーは注意
しかし!注意点があります!!!!
コーヒーだからといって、砂糖を多く入れてしまっては、歯の健康を守るためには意味がなくなってしまいます。
コーヒーも、砂糖を入れたり、カフェモカにしたり、カフェオレで飲んだりと色々な飲み方がありますよね。
しかし、糖分を多く入れて飲んでしまうと、糖分がむし歯のリスクを大きく高めてしまうため、
習慣的に飲んでしまうと歯の健康を害することも予想されます。
その点は、ご注意ください。
■コーヒーと歯の関係
ここまでコーヒーの抗酸化作用についてお話ししましたが、
コーヒーを飲むことは、お口に対して良い点ばかりではありません。
以下のような懸念もあります。
◇口臭の原因になる可能性がある
コーヒーの独特な香りは、お口の中にも長く後味が残りますね。
この後味も実はポリフェノールが原因の一つです。
コーヒーに含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が口臭の原因となると考えられています。
また、コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があるため、体内の水分が奪われてしまいます。
結果、唾液の分泌量が減り、お口の中が渇き、口臭につながりやすいと考えられます。
◇歯の着色を引き起こす
冒頭でも述べましたように、コーヒーは着色しやすいイメージがありますよね。
この着色の原因も実はポリフェノールです。
ポリフェノールの色素と歯の表面を覆っているたんぱく質の膜が結合してしまうことで、
歯に色が着いてしまいます。
他にも、紅茶や緑茶、赤ワイン、緑黄色野菜、カレー、チョコレートなどが着色しやすい食材として挙げられます。
ポリフェノールが豊富で色鮮やかな食材たちは、歯の着色のつきやすい食材でもあるのですね。
◇口内細菌の増殖を抑える
しかし、コーヒーは歯にとってデメリットだけではなく、冒頭に述べたようにメリットももっています。
それは抗酸化作用を持つことです。
強い抗酸化作用があることで、口腔内の細菌の増殖を抑えることも期待されています。
ただし、糖分を含まないブラックコーヒーでないと効果はほとんどないと思われるため要注意です!
■歯周病は早期治療が大切
歯周病に対して、関心が高まってきていますが、正しい予防法を知り、正しい治療を受けることが大切です。
歯周病は特に、最初の内は痛みがなく自覚症状のない病気です。
そして、誰もがかかり得る社会的な病気です。
皆さまがリスクを持っている身近な病気だからこそ、早期に発見し、早期に治療を受けることをお勧めいたします。
うえの歯科医院では、歯周病の基本的な検査はもちろん、
お口の細菌の種類や数がわかる細菌検査も行っており、患者様一人ひとりに合わせた
歯周病の治療や予防法を提供しています。
また、管理栄養士もおりますので、全身の健康を守るための
食生活の提案もさせていただいております。
長らく歯医者さんに行けていなかった・・・
自分は大丈夫か不安・・・
今の内からお口の中を清潔に保っておきたい!
お口だけではなく、全身の健康を手に入れたい!生活習慣病にはなりたくない!!
という方々はぜひうえの歯科医院へご相談くださいませ。
■まとめ
今回は、コーヒーの歯周病予防効果についてお伝えいたしました。
食材の健康効果については、まだまだ不明確な点もたくさんあります。
そのままの情報を鵜吞みにせず、正しい情報を専門家から得ることが一番の健康への近道です!
ご自身に合った治療法、予防法を知りたい!という方はぜひぜひうえの歯科医院へお越しください!
お待ちしております。