-0001/11/30歯槽膿漏？歯周病ですよ、歯周病！

皆さまこんにちは！鶴見区にある管理栄養士のいる歯医者さん！

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜、歯周治療うえの歯科医院歯科医師の岩永です。

この頃よく聞くのですが、歯槽膿漏ですかね？と患者さんから尋ねられることが多いように感じます。歯槽膿漏という言葉は、今は一般的な病名ではなく、歯周病のことです。

特に、歯槽膿漏とは歯ぐきから血や膿が出たりすることを指していますが、血や膿が歯ぐきから出てくるということはかなり歯周病が進行している可能性があります。歯周病とは、歯の土台となっている骨、歯槽骨や、その上をおおっているお肉の部分、歯ぐきの病気です。歯周病とは、もう少し詳しく言うと、歯ぐきの病気と、歯槽骨の骨の病気の二つに分けることができます。歯ぐきの病気だけであれば、歯肉炎。歯槽骨、骨まで病気になっていると、歯周炎という病名になります。その名の通り、歯肉炎であれば、歯肉、歯ぐきの炎症。歯周炎であれば、歯の周り全体の炎症となります。

炎症とはなにか。炎症には５大徴候というものがあり、発赤（赤みを帯びる）、疼痛（痛み）、発熱（熱を帯びる）、腫脹（はれる）、機能障害（うまく使えない）が炎症の特徴になります。歯周病になっていると、このどれかもしくはすべてが歯ぐきや骨に症状として出てきます。

膿が出てきている歯槽膿漏は骨を蝕んでいる可能性が高く、歯周炎の可能性が高い、ということです。

歯周病とは、ひとつの感染病なので、歯一本の周りだけ、というよりもお口の中の歯、全体の歯ぐきが、炎症、発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害を起こしている可能性が高いです。歯の周りの炎症はなかなか見えないので分かりづらいかもしれません。この発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害がすぐ目の当たりにできる場所、顔や、腕などにできたらどうでしょう。歯ぐきが全体的にはれている、炎症を起こしていると、だいたい手のひらサイズの炎症に匹敵します。手のひらサイズの炎症、発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害が、顔や、腕などに現れたら、皆さん、どうしますか？さすがに放置はしませんよね？皮膚科に行くなり、どこかの病院に行きますよね？１００歩譲って、何もしないにしても、顔や腕など目に見えるところにあれば誰かに心配されますよね。お口の中となると、周囲から見えないのでそのまま放置しているのです。軽度な症状も含め日本人の20代以降70％の人たちが歯周病になっているといわれています。これは、日本人だから、言ってもよいでしょう。日頃のお口のメインテナンス、定期検診を欧州などの医療先進国ではごく当たり前にされている国々の人々とはちがい、見えないが故についついお口の管理をおろそかにしてしまいがちなためです。臭いものにはふたをしてしまう。まさに、目に見えない発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害は臭いものにほかなりません。歯周病が原因となる口臭もあり、まさに臭いもの。口を覆うマスクをしても、炎症、発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害の臭いものは無くなりません。臭いものにはふたをするのは日本人特有の感性ですが、発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害は治療をしない限り無くなりません。悪化する一方なので、見過ごさずに治療をしていきましょう。

特に50代以降では半数の人々が、重篤化する傾向にあります。歯ぐきのはれ、表面的な炎症から、その下の骨、歯槽骨の炎症にまで50代以降になると広がってしまうのです。そうです、歯肉炎から歯周炎に悪化しているのです。

歯の喪失原因のトップは歯周病の歯周炎が原因です。虫歯ではありません。歯周病は、あまり症状が出ずに進行していきます。歯ぐきから血や膿が出ていても、痛くないから大丈夫だろう、少しぐらいの違和感であれば今のところは大丈夫、と炎症の五大徴候の発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害を感じつつも、問題を先送りしてしまうと大変なことに。歯をなくしてしまいます。発赤、疼痛、発熱、腫脹、機能障害、少しでも「感じ」たらぜひ歯科医院に受診してください。

以前、『PRESIDENT』という雑誌で、55～74歳までを対象にしたアンケートでリタイア前までにやるべきだった後悔トップ20というのがありました。健康について後悔していることに関して、歯の定期検診を受けていればよかった、というのが１位になっていました。２位以降は運動や食事などによる健康管理があがっていました。後悔先に立たず、リタイアされても、お口の問題、歯の問題で苦労されているのがわかります。歯が無くなることは、ものが食べ辛くなるということ、美味しいものを歯触り舌触りを含め感応する。それも幸せのひとつです。歯が無くなってもインプラントをすれば、また今まで通り、違和感なく噛めるようになる、と希望を持っているそこのあなた、歯周病の治療ができていない方は、インプラントもすぐに歯周病に感染してしまいます。病名改め、インプラント周囲炎という病に陥ってしまいます。インプラント周囲炎は、歯周炎と違って、かなり急激に進行してしまいます。どうなるか、すぐインプラントがぐらつきだします。インプラントが悪いわけではなく、インプラントを植えた骨が悪くなっているのです。重篤な歯周炎と同じ症状になります。歯周病を放置すると、歯もなくなくなり、インプラントもなくなり、その治療の選択肢も狭めてしまいます。ただ、全部の歯が無くなれば、インプラントが無くなれば、歯周病、歯周炎やインプラント周囲炎ともおさらばです。歯につく汚れ、インプラントにつく汚れが諸悪の根源だからです。ただ、そうなると残された道は総入れ歯。歯が無くなったのを機に、心機一転、インプラント治療で、頑張るというのであれば応援します。インプラントは歯の代わりになる素晴らしい治療法です。インプラントを入れて、さらにそのメインテナンスもしっかり頑張る。というのであればぜひ、応援させてください！ただ、歯があった状態での常日頃のメインテナンスにかかる費用の方が、インプラントよりもはるかに経済的なことは前もってお伝えしておきます。さらに、全部の歯を一気に抜くというのは、身体的にも精神的にもつらいこと。ただ、歯周病にかかっていると、歯周病はほかの全身疾患との関連性もあります。言ってみれば、お口の中だけと侮るなかれ、歯周病を放置している、臭いものにふたをしていると、あなたの寿命すらも縮めてしまいます。

しばらく歯科医院に通っていなかったそこのあなた、すぐにうえの歯科医院で検診を！